ADHDの特性をいかした10の効果的なノートの取り方
「ADHDを抱えている子が、ノートを取れなくて困っている」
「ノートを取れないのは、ADHDの特性が関係している?」
「ADHDでもできるノートの取り方があれば教えてほしい」
このように悩んでいませんか?
ADHDは脳の特性上、授業を聞いて理解しながらノートを取るのが極端に苦手なお子さんが多いです。
当記事では、ADHDを抱えているお子さんがノートを取れない理由と、ノートの取り方のコツを具体的に紹介します。
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ADHDを抱えているお子さんがノートを取れない理由
ADHDを抱えているお子さんがノートを取れない理由は、次の3つが考えられます。
- 脳のワーキングメモリが少ない
- 聞きながら書くのが苦手
- ノートの取り方のコツを知らない
特性と絡めながら詳しく説明します。
脳のワーキングメモリが少ない
ワーキングメモリが少ないためにノートを取れないお子さんがいます。
ワーキングメモリとは、必要な情報を一時的に覚えておく力のことです。
たとえば、ノートを取るときに、黒板を見てノートに書こうと視線を移した途端に、何を書こうとしたか忘れてしまうことがあります。
脳のワーキングメモリが少なくて情報を覚えられないせいで、上手くノートを取れないお子さんがいます。
聞きながら書くのが苦手
脳の特性のせいで、聞きながら書くのが苦手というお子さんもいます。
シングルタスクが得意なADHDのお子さんにとって、耳で聞きながら頭で情報を理解しつつ、ノートに文字を書くというマルチタスクはハードルが高い行為です。
同時進行で作業できないせいで、ノートを取れないまま授業が終わってしまう場合もあります。
ノートの取り方のコツを知らない
ノートの取り方のコツを知らないせいで、授業時間内にノートが書けないケースもあります。
この場合は、コツを覚えるだけでスムーズにノートを取れるようになります。
ノートの取り方のコツを知りたい方は、次の項目を読んでみてください。
ADHDを抱えているお子さんにぴったりなノートの取り方
ADHDを抱えているお子さんにぴったりなノート術を紹介します。
- ノートを1冊に絞る
- 日付や期限は必ず書く
- タイトルを書く
- マーカーや色ペンを2〜3本使う
- ゆっくりでも確実に記録することを優先する
- どんなささいなことでも書き留める
- 慣れない言葉は使わない
- 漢字は使わなくていい
- 後から見てわからなくなりそうならコメントを追記する
- 丸写しではなく理解しながら書く
以上のコツはADHDを抱えているお子さんに限らず、誰でも使えるノートの取り方です。
具体的なやり方を説明するので、実践したい方は目を通してみてください。
ノートを1冊に絞る
まずは使用するノートを1冊に絞りましょう。
ADHDの脳の特性的に、どのノートに書いてあるか考えずに済むよう工夫することが大切です。
1科目につき1冊と決めてノートを管理すれば、どこに書いたかわからなくなる可能性が少なくなります。
日付や期限は必ず書く
ノートを取る際は、必ず日付や期限を書くようにしましょう。
日付と期限は優先順位をつけたり、時系列を把握したりするときに必要です。
「2023年12月29日」ではなく「2023/12/29」程度でいいので、日付を書く習慣を身につけましょう。
タイトルを書く
ページの一番上にタイトルを書いておきましょう。
タイトルがあれば、どのページに何を書いたか探しやすくなります。
タイトルを書き忘れると、ノートの内容を詳細に見直さなければどこに書いたかわからないため、見直しに時間がかかります。
ADHDを抱えているお子さんは短期記憶が苦手で、どこに何を書いたか覚えておけないので、タイトルを必ず書きましょう。
マーカーや色ペンを2〜3本使う
ノートを取る際には、マーカーや色ペンを2〜3本使いましょう。
マーカーや色ペンを使って重要なところをわかりやすくしておけば、見直しの際にどこを見ればいいか迷いにくくなります。
たとえば、一番重要な語句に赤ペン、次に大切なところにオレンジペンを使って書くと決めましょう。
マーカーは線を引くだけでなく、文字を枠で囲って特別に目立たせたいときにも使えます。
マーカーや色ペンの本数を増やしすぎると混乱して逆効果になってしまうので、使用するペンは2〜3本に絞るのがおすすめです。
ゆっくりでも確実に記録することを優先する
ノートを取るのに時間をかけてもいいので、確実に記録することを優先しましょう。
急いで書いた結果、後から見返してもどんな授業内容だったか思い出せないノートになっていたら、書く意味がなくなってしまいます。
話や板書が早すぎてついていけない先生には「もう一度お願いします」「ちょっと待ってください」と思い切ってお願いしましょう。
遅いと思われても、確実にノートを取って学習に役立てるほうが重要です。
どんなささいなことでも書き留める
ノートには、どんなささいなことでも書き留めましょう。
先生が口頭でいっただけで、黒板には書かなかった情報でも、後で役立つことがあります。
たとえば「794年に平安京に遷都する」と黒板に書きながら「鳴くよウグイス平安京、と覚えるといいですよ」と先生が口頭で補足したとします。
「鳴くよウグイス平安京」とメモしておけば、あとで年号を覚えやすくなります。
どんなささいなことでも書き留めておきましょう。
慣れない言葉は使わない
慣れない言葉は極力使わないようにしましょう。
見返したときにわからないなら、ノートに書く意味がありません。
慣れない横文字や言葉が出てきたら、後でわかるように補足情報を書くか、わかる言葉に置き換えましょう。
ノートを取ることではなく、次に読み返したときに理解できることが重要です。
漢字は使わなくていい
難しいと思ったら、無理に漢字を使って書く必要はありません。
漢字が思い出せなくて時間をロスするくらいなら、いっそカタカナで書きましょう。
「漢字が書けないと格好悪いと思われるかも…」と気にしなくて大丈夫です。
ノートを格好よく取ることが目的ではなく、自分で復習に使うため、と割り切って書きましょう。
後から見てわからなくなりそうならコメントを追記する
後から見てわからなくなりそうなら、ノートの端にコメントを追記しましょう。
コメント追記用に5cm程度、ノートのスペースを残して書くのもいいでしょう。
たとえば4.3÷2の計算式の横に「まず43÷2と考えて計算する」とコメントを残しておけば、復習するときに計算のコツも一緒に思い出せます。
ノートを読み返す自分は他人と思って、理解しやすいようにコメントを残しておきましょう。
丸写しではなく理解しながら書く
黒板を見ながらノートを取る際は、授業を理解しながら書きましょう。
ノートを取る目的は黒板を書き写すことではなく、授業の復習に役立てるためです。
授業の内容を思い出せるなら極端な話、他の人が読めない文字で走り書きしてもいいのです。
次に読み返したときに、授業内容を完全に忘れていても思い出せるようにノートを書きましょう。
ADHDを抱えているお子さんにノートの取り方を教えてほしい場合は?
今回は、ADHDを抱えるお子さんに向けて、ノートの取り方のコツを具体的に紹介しました。
ADHDの特性を理解した上で、授業内容を完全に忘れても思い出せるノートの取り方をマスターすれば、忘れることを過度に恐れる必要はありません。
今回紹介したコツを「実際にノートを書きながら具体的なやり方を教えてほしい」と思った方は、家庭教師にお願いしてみましょう。
ADHDの特性をよく理解している家庭教師に頼めば、ノートの取り方だけでなく特性を生かした勉強法まで教えてくれます。
ADHDを抱えているお子さんの学習サポートを家庭教師にお願いしたい方は、まずは体験授業を受けてみましょう。