家庭教師のゴーイング コラム 発達障害 注意欠陥/多動性障害ADHDの勉強嫌いを改善し、自ら勉強に取り組むようになる方法!

ADHDの勉強嫌いを改善し、自ら勉強に取り組むようになる方法!

この記事を書いた人

弦巻 武久 / 発達障害コミュニケーション指導者

「うちの子はADHDだから勉強嫌いで…」
「何で勉強嫌いになっちゃうの?」
「勉強嫌いを直す方法を教えて欲しい」

こんなことでお悩みではありませんか?

お子さんがADHD等の発達障害を抱えているというだけで、多くの親御さんは、勉強が苦手になるんだろうなと感じているかもしれません。

たしかにADHDを抱えるお子さんは、勉強が苦手になる特性を持っています。

しかし、だからといって勉強嫌いになるという訳ではありませんし、苦手になるのが確定している訳でもありません。

そこで今日は、ADHDのお子さんが勉強嫌いになる理由を解説しながら、『勉強嫌いを治す方法』や『勉強できるようになるコツ』をお伝えしていきます。



ADHDのお子さんが勉強嫌いになる理由

ADHDのお子さんが勉強嫌いになる理由は、次の通りです。

● 短期記憶が苦手で結果を出しにくい
● 結果が出にくいから成功体験がほとんどない
● 記憶能力に対してコンプレックスがある
● 勉強の地道さは、どんな子でも嫌い

それぞれ解説します。



短期記憶が苦手で結果を出しにくい

ADHDのお子さんは短期記憶が苦手という記憶能力の特性があるため、テストで結果を残しにくいといった傾向があります。

というのも、英単語のテストや計算のテストなどでは、最近習った分野をテストされるからです。

長い期間をかけて復習した分野であれば、お子さんも難なく解けることでしょう。

しかし学習の時間が短いと記憶の定着が難しく、どれだけ頑張っても結果が出しにくいために勉強嫌いになってしまいます。



結果が出にくいから成功体験がほとんどない

結果が出にくいというのは、そのまま成功体験を積めないといった結果にもつながります。

成功体験がほとんどないお子さんは、勉強に対して自信が持てず、迷いながら勉強をしてしまうので効率が落ちてしまいます。

ですから余計にADHDを抱えるお子さんは、勉強の効率が悪くなってしまうのです。

このような現状を変えるためには、結果で判断するのではなく、どう頑張ったかのプロセスを評価してあげると効果的です。



記憶能力に対してコンプレックスがある

短期記憶が苦手でテストで結果を残せないとなると、ADHDの子は記憶能力に対してコンプレックスになってしまう恐れがあります。

もちろん長期記憶に関しては他のお子さんと同様の能力があります。

でも短期記憶が長期記憶に切り替わるといった脳の記憶メカニズムが存在する以上、短期記憶が苦手だとその分、勉強効率は悪くなります。

となると、ADHDを抱えるお子さんは「私は記憶能力がないから勉強ができない」と思い込んでしまうのです。

こうなってしまうと勉強に対するモチベーションも上がらず、余計に結果も悪化してしまいます。

このような状況に陥っている状態のお子さんであれば、まずはコンプレックスを取り除くところから行っていきましょう。



勉強の地道さは、どんな子でも嫌い

とはいえ、上記に紹介してきた理由がなくても、勉強の地道さは、どのお子さんでも嫌いになるものです。

勉強はYouTubeを見たりゲームをしたりするといった受動的な学びではなく、『自ら覚える必要がある』『わからないものを覚える』という、能動的な学びです。

そのため勉強の楽しさや面白さを知る前の段階では、ある程度、強制的に勉強をしていかなければなりません。

このような状況では、どんな子でも勉強が嫌いになるのは仕方ないことでしょう。



ADHDの子は、だからといって勉強が苦手と決めつけない

ここまでADHDのお子さんが勉強が嫌いになる理由について解説してきましたが、勉強はどのお子さんでも嫌いになるものです。

そのため、ADHDのお子さんだけが勉強が嫌いというわけではなく、多くのお子さんがこの問題に苦しんでいるという点は覚えておきましょう。

逆にいうと、ADHDだから必ず勉強が苦手になるという訳でもないんです。

発達障害を抱えながら難関大学に合格する方もいますし、長い努力を経て、考えられない功績を残す方もいます。

アインシュタインのような天才的な数学者がADHDであることは有名ですよね。

ですから、ADHD=勉強ができない・苦手といった考えは捨てて、どうすれば勉強が好きになるかを考えた方がいいでしょう。

そのような観点から、次の項目ではADHDのお子さんの勉強嫌いを直す方法をお伝えします。



ADHDのお子さんの勉強嫌いを直す方法

ADHDのお子さんの勉強嫌いを直す方法は、次の通りです。

1. 短期的なテストではプロセス重視で行う
2. 定期テストでの反省を優先し次に活かす
3. スモールステップでできることを増やす
4. 記憶のメカニズムをフル活用する
5. 本当に好きになれる教科を探す
6. 勉強は地道なものと何度も繰り返し教える

それぞれ解説していきます。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法①短期的なテストはプロセス重視で行う

ADHDのお子さんの勉強嫌いを治す方法の一つ目は、短期的なテストはプロセス重視で評価を行うことです。

というのも、そもそもADHDのお子さんは短期記憶が苦手で、その分野を学んだ次の日にやるようなテストでは、得点することが難しいからです。

そのテストを結果重視で評価してしまうと、無気力感に苛まれ「勉強したくない」という気持ちが生まれてしまいます。

ですから、短期的なテストは、前までのテストからどのようなことを頑張ったのかという点に絞って評価してあげてください。

その上で反省会をして次のテストに活かしていきましょう。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法②定期テストでの反省を、次に活かす

短期的なテストだけでなく定期テストでは、良い結果を褒めて、悪い結果はプロセス評価を行います。

この理由は、定期テストもまだまだ短いスパンで行われるテストであり、範囲も膨大なためADHDを抱えるお子さんは苦手意識を持ってしまうからです。

もちろん定期テストの勉強は全力で行いますが、まずは平均点を取るところから目指してみましょう。

この際、良い得点を取ったら褒めてあげて、悪い得点を取ったら、何ができていて・できていなかったのかを確認してあげましょう。

その次に、次のテストでどのような対策をするのかを書き出し、方針を決めていくといいでしょう。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法③スモールステップでできることを増やす

ここまでテストの評価方法について解説してきましたが、次からは実際に苦手をなくすためには、どのようなことをしていけばいいのかをお伝えしていきます。

まず一つ目は、スモールステップで、できることを増やしていきましょう。

スモールステップというと難しく聞こえるかもしれませんが、各分野の〇〇の問題ができるようにしようといった、目標を決めて実行させるだけです。

たとえば、次のような声かけが考えられます。

「今日は展開でも、和と差の積ができるようにしよう」

このように特定の分野の中でも、さらに細かい分野にわけてあげることを、スモールステップ式といいます。

スモールステップ式の指導方法を使うと、できることが増えているのを実感できるので、自己肯定感を高め、勉強のやる気も上がります。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法④記憶のメカニズムをフル活用する

また記憶のメカニズムをフル活用することも忘れてはいけません。

というのも、勉強ができるお子さんほど、記憶のメカニズムを理解し運用しているからです。

もしかするとADHDを抱えるお子さんよりも、工夫している可能性もあります。

記憶のメカニズムをより詳しく解説すると次の通りです。

1. 感覚記憶
2. 短期記憶
3. 長期記憶

感覚記憶は数秒の記憶でありますが、そこから重要な情報を取り分けて、数分から数日の短期記憶に移行します。

その後、長期間覚えていられる長期記憶に移行していくのですが、勉強のできるお子さんは、最初の感覚記憶をたくさん取り入れるようにしています。

たとえば、英単語を書く・聞く・口に出すといったように、体のあらゆる部分を使って単語を覚えようとするんです。

そうすると感覚記憶の情報がたくさん蓄えられて、その中の一部が短期記憶になります。

大量の情報を受け入れられるようにすると、当然、短期記憶に移行する知識も増えるので効率が上がるというわけです。

このようにADHDを抱えているお子さんであっても、感覚記憶を増やす努力はできるので試してみましょう。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法⑤本当に好きになれる教科を探す

また地道な努力も必要ですが、楽しめる努力を見つけるのも大切です。

楽しめる努力は苦労に感じられず、いつのまにか努力ができて点数にも結びついているものです。

たとえば、歴史が好きなお子さんであれば、人物名を覚えるのも得意でしょう。

そうすると歴史のテストで大きな得点をあげられるので、成功体験に結びつきます。

成功体験は、そのまま他の教科を勉強するときの自信にもつながるので一石二鳥です。



ADHDの子の勉強嫌いを直す方法⑥勉強は地道なものと何度も繰り返し教える

とはいえ最初の頃は、ADHDを抱えるお子さんに限らず、多くのお子さんが勉強を嫌がります。

ですから、親御さんから勉強がどれだけ大事なのかと、地道に行わないと点数はあがらないよということを伝えましょう。

勉強することの大切さがわかれば、勉強が苦手になる可能性のある特性を持つADHDのお子さんであっても、前向きに勉強に取り組めるようになります。



ADHDの他にも発達障害による勉強嫌いは起こる

ADHDを抱えるお子さんの他にも、発達障害のお子さんは勉強嫌いになる可能性が高いです。

具体的な症状と特徴でいうと、次の通りです。

ASD(自閉スペクトラム症):決まった順序の学習には強いが、推測が絡むと苦手

LD(学習障害):個々の特性によって異なるが、勉強が全体的に苦手

このように他の発達障害を持つお子さんも、勉強が嫌いになる特性を持ちあわせています。

とくに学習障害のお子さんは、文字を読めなかったり、音が聞こえなかったりと、ADHDのお子さんよりもずっと難しい特性に悩まされます。

ですから、ADHDだからといってすぐに諦めるのではなく、正しい方向性で努力さえすれば平均以上も狙えると覚えておきましょう。



ADHDのお子さんが勉強に集中できる環境作り

ここまで他の発達障害における勉強嫌いについてもお伝えしてきましたが、最後の項目では、勉強に集中できる環境づくりについて解説します。

というのも、ADHDは衝動性や多動性が見受けられ、一般のお子さんよりも集中力がないといった特性もあるからです。

そのため、環境には徹底してこだわりましょう。

さっそく解説していきます。



勉強部屋に余計な物を置かない

まずどんな勉強部屋にも共通する事項として、勉強部屋には余計な物を置かないようにしましょう。

というのも、ADHDのお子さんに限らず、多くのお子さんが部屋に余計なものがあると集中力を維持できないからです。

勉強机と参考書さえあれば勉強ができるので、それ以外は片付けてしまいましょう。



定期的に勉強ができているかのチェックをする

また親御さんの努力として、定期的に勉強ができているかのチェックをしてあげてください。

チェックは簡単なものでよく、「わからないところはない?」と声かけをするだけでも効果はあります。

まずはこのような簡単なところからスタートし、勉強しているところを親に見られているという感覚を身につけさせましょう。



スマホやゲームの取扱い時間を決める

最後にありきたりかもしれませんが、スマホやゲームの取り扱い時間を決めてあげましょう。

というものも、これらの電子機器は太陽光と同じ光を発するので、生活リズムを崩してしまいかねません。

一度崩れてしまった生活リズムを立て直すにはかなりの時間がかかるため、生活リズムをそもそも崩さないようにしましょう。



ADHDの子でも、好奇心を持てば勉強が好きになれる!


勉強は多くのお子さんが嫌いなものであり、決してADHDのお子さんだけが嫌いな訳ではありません。

ですから、お子さんがADHDだからといって勉強嫌いを肯定するのではなく、勉強に好奇心を持って取り組めるような工夫を考えていきましょう。

子どもは興味あること、自分が知りたいことには、素晴らしい集中力を発揮できます。

ADHDだからできないではなく、どんな場合でもお子さんの可能性を伸ばしてあげる支援を心がけてあげてください。

私たちのサイトでは、この他にも様々なお子さんの学習や学校生活に役立つ情報を取り扱っているので、興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。

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