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不登校でも出席扱いにできる制度とは?要件・条件・手続き・活用法まとめ

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はじめに|不登校と出席日数・制度の関係

不登校が長引いてしまうと、親御さんが心配になるのが「出席日数不足」による「進級・卒業への影響」ですよね。

不登校の子どもが年々増加している中、そうした不安を少しでも軽減できるよう設けられたのが、「出席扱い制度」です。

出席扱い制度とは、文部科学省の通知に基づいた一定条件を満たすと、不登校でも出席扱いとして認められる制度のことを言います。

そこでこの記事では、出席扱い制度の概要と、制度を利用するための条件、手続きの仕方から、メリット・デメリット、活用ポイントまで詳しく解説します。

不登校で出席日数が気になるなら、ぜひこの記事を参考に、出席扱い制度が利用できるかどうか検討してみてください。

出席扱い制度とは?

制度の概要

出席扱い制度とは、学校に通えない不登校の子どもでも、家庭学習やフリースクール、ICT教材などで学びを続けることで「出席」と認められる制度のことを言います。

不登校の子どもが年々増加していく中、たとえ不登校であっても学びを止めずに進級し、卒業できる権利を守ることが目的として整備されました。

出席扱い制度が利用できる対象

出席扱い制度 が利用できるのは、 義務教育の子ども(小学生・中学生) で、高校生は基本的に対象外となります。

出席扱い制度を利用する条件

出席扱い制度は、誰でも利用できるものではなく、いくつかの条件があります。
お子さんが利用対象かどうか、以下を参考にしながら学校へ確認してみてください。

学校(校長・担任)と保護者の連携があること
家庭での学習内容や進捗状況を学校と共有し、支援体制を整えておく必要があります。

学校の教育課程に沿った学習内容であること
学校の授業内容と同じ教材を使い、同じ課題をこなしていること。絶対ではありませんが、そうすることで、出席扱いの認定が受けやすくなります。

ICT教材や訪問指導など、学校が家庭学習にかかわっていること
学習の方法や進め方に学校が関わっていることで、制度の趣旨に沿った学習を家庭で進められている証明になります。

校長が「出席扱い」と判断すること
条件が提示されているとは言え、最終的には通っている学校の校長の裁量が大きいです。校長先生に「出席扱い」と認めてもらうためにも、学校との信頼関係が認定の鍵となります。

出席扱い制度を利用する流れ・手続き

出席扱い制度を利用するには、いくつかのステップがあります。順番に整理して紹介しておきますので、以下の順番で手続きを進めていきましょう。

情報を集める

制度の内容や条件をしっかり調べましょう。お住まいの自治体のホームページや学校の窓口で最新情報を確認し、どのような場合に出席扱いが認められるのかを理解しておく必要があります。

学校へ相談する

次に、担任や校長に「出席扱い制度を使いたい」と相談します。制度の趣旨や家庭での学習状況を伝え、学校の考えを聞くことが重要です。このとき、『学習を継続したい気持ちがあること』『子どもの現在の状況』について具体的に説明すると、理解してもらいやすくなります。

学習計画を学校と共有する

制度を利用するためには、家庭でどのような学習を行うか、どんな教材を、どのように使うかを、学校に示す必要があります。あらかじめフリースクールやICT教材、自宅学習の内容を具体的にまとめておき、学校側に提出できるようにしておきましょう。そうすると学校側も判断しやすくなります。

合意を得て制度をスタートする

学校と親御さんで条件や進め方について確認し、お互いの同意を得ます。ここで両者が合意ができれば、制度の利用が正式にスタートします。

学習や支援の様子を学校に報告する

学校に通わずに家庭で学習を進め、その記録や成果を定期的に学校に報告します。提出する記録は、ノートや学習ログ、ICT教材のデータなど、学校が確認しやすい形で整理しておくとすスムーズです。

この一連の流れで最も大切なのは、学校との信頼関係を築くことです。こまめな相談や報告があれば、学校側も状況を理解しやすくなり、信頼関係が構築しやすくなります。学校との信頼関係があればこその出席扱い制度だということを、くれぐれも忘れないでください。

出席扱い制度のメリット・デメリット

出席扱い制度を利用する場合、メリットとデメリットの両方を理解しておきましょう。どんなことにもデメリットはありますので、親御さんはお子さんがそれを乗り越えられるようサポートしてあげてください。

メリット

まず、最大のメリットは 出席日数を確保できること です。出席日数不足の心配がなくなれば、進級や卒業に関する不安を大幅に減らすことができます。

また不登校の子は例外なく自信を失っているものですが、家庭学習、フリースクール、ICT教材などで学習を続けることができれば、自己肯定感をアップさせることができます。

さらに、制度を活用する=学習を継続することになるので、学校に復帰する場合も学習の遅れを気に病まなくてすみますし(不登校の原因の1~2位は学習の遅れです)、進路選択の幅も広がります。

出席扱い制度のメリットまとめ
出席日数を確保できるので、進級・卒業への不安が減る
学習を続けることで自己肯定感がアップする
不登校の原因上位の『学習の遅れ』の心配がなくなり、進路選択の幅が広がる

デメリット

デメリットもあります。
「欠席が多いので制度を利用したい」と思っても、認定されないケースもあり、誰でも利用できるものではありません。

出席扱い制度の認定は、最終的な判断は校長の裁量に委ねられるため、希望通りに認められない場合もあるのです。

また、制度の利用には 手続きの準備や学校側へ学習状況を報告するなど、手間 がかかります。

さらに、高校生は原則対象外で、中学生でも学校との関係性によっては利用しづらい場合があることも、覚えておきましょう。

出席扱い制度のデメリットまとめ
認定されないケースがある(校長の裁量による)
手続きや報告に手間がかかる
高校は対象外
学校との関係性によっては利用しづらい場合がある

出席扱い制度の事例・ケーススタディ

実際に出席扱い制度を利用している家庭の事例を紹介しておきます。例を読むと、「うちの子は出席扱い制度 を利用できるかどうか?」の判断が、多少はつかめてくると思うので参考にしてください。

フリースクールでの学習が出席扱いになったケース

不登校になったとしても、フリースクールで学習を続け、そこでの学習状況や進捗を学校に報告してもらい、出席扱いとして認められました。

このケースは、フリースクール側が学習内容や出席状況を記録して学校に提出したことがポイントと言えます。

ICT教材を使った自宅学習が出席扱いになったケース

自宅でオンライン教材やICT学習システムを使い、その学習記録を学校と共有することで、出席扱いとなった例もあります。

こういったケースは、学校のカリキュラムに沿った教材を使用すると認定されやすくなります。

教育支援センターを利用して出席日数を確保できたケース

教育支援センターで学習やカウンセリングを受けた時間が出席扱いになった事例もあります。

このようなケースはセンターと学校が連携しているため、安心して制度を活用することが可能です。

出席扱い制度を活かすポイント・コツ

出席扱い制度を最大限に活用するには、いくつかのポイントがあります。
活用ポイントを紹介していきますので、制度を効果的に利用して、子どもが安心して学べる環境を整えあげてください。

家庭学習の記録を残して学校に提出する

出席扱い制度を利用するには、家庭での学習内容や学習時間を記録し、学校に報告することが基本になります。それを踏まえた上で、ノートや学習ログ、ICT教材の記録などは、提出できる形で整理しておきましょう。
あとで出席扱いの手続きや判断がスムーズに進みます。

教育課程に沿った教材を活用する

学校の学習指導要領に沿った教材で学習し、課題など(提出物)も同じようにこなしていきましょう。
そうすると学校側も出席扱いを認めやすくなります。
ポイントは、家庭学習と言っても、学校の授業内容と連動させて進めていくことです。

定期的に学校とやり取りし、信頼関係を築く

担任や校長と定期的に連絡を取り、学習の状況や成果を小まめに報告するようにしましょう。
そうすれば学校と信頼関係を構築していけます。信頼関係があればこそ、出席扱い制度について、柔軟な対応や認定も受けやすくなります。

制度が利用できない場合は、他の支援方法で進級を可能にしていく

出席扱い制度は、不登校の子どもが在宅学習やフリースクールでの活動を「出席」として認めてもらえる制度です。ですが、この制度を利用しなくても、進級や卒業を可能にできる支援方法もあります。

学校での進級や卒業は、基本的に「出席日数」と「学習の到達度」の両面で判断されます。ですから、出席扱い制度を使えない場合は、出席日数の不足を、以下の方法で補えるか検討していきましょう。

●課題の提出と家庭学習の記録を学校に評価してもらう
●担任の先生との小まめな面談や定期的なやり取りで学習状況を知ってもらう
●これらの実績を積み上げ、進級が認められるか、最終的には校長先生に判断してもらう

このように、制度を利用しなくても学校の柔軟な対応次第で進級は可能になりますが、何もせずに待つだけでは非常に困難になってしまいます。

ですから不登校になってしまったとしても、フリースクールや家庭教師、ICT学習などの支援を利用して、まずは学習を続けていきましょう。

そして、「学びを継続している姿」を学校に示せるようにするのです。

そうすれば、制出席扱い制度を利用するしないにかかわらず、進級や卒業への道は開けていくことを、ぜひ覚えておいてください。

…ざっくり正直に言ってしまうと、義務教育課程で進級できないケースはほとんどありません。学習継続の姿勢を示すことを、あきらめないことが肝心です。

よくある質問(FAQ)

Q1:高校生も出席扱い制度の対象になりますか?

A1: 基本的に対象は小学生・中学生です。高校生は原則対象外ですが、学校や自治体によっては特別な支援制度が利用できる場合もあります。

Q2:どのくらい学習すれば出席扱いとして認められますか?

A2: 学習時間や内容に明確な基準はありません。出席扱いの判断は、学校への相談や報告、校長の判断によります。家庭学習の記録を細かく記録しておき、提出できるようにしておくことがポイントです。

Q3:学校が出席扱いを認めてくれない場合は?

A3: 教育委員会や地域の教育支援機関に相談してみてください。また、フリースクールや家庭教師、ICT教材などの支援と併用していくと、学習を継続している記録を残しやすいので、進級・卒業の準備を進めることが可能になります。

不登校でも出席扱い制度で学習を継続していこう

出席扱い制度を利用すれば、不登校の子どもでも家庭学習やフリースクール、ICT教材などでの学習を学校に認めてもらうことができるので、出席日数を確保することが可能でになります。そうすれば、進級や卒業に対する不安を大幅に軽減、または進級、卒業が可能になります。

ただし、制度の利用には学校の理解と協力が必須です。

・担任や校長と十分に相談しながら計画を立てる
・教育課程に沿った教材や課題、支援方法を活用する
・学習状況を小まめに報告する

これらのポイントを押さえた上で家庭学習を進めれば、制度の認定がスムーズになります。

また、出席扱い制度を利用できない、または、十分に学習日数が確保できない場合でも、フリースクールや家庭教師、ICT学習などのサポートを併用して、学習を進めていきましょう。義務教育課程の子どもが進級できないことはないので、諦めずに学習継続の姿勢を学校側に示すことで、進級・卒業が可能になっていきます。

不登校になったからと言っても、学習ができない訳でも、進級・卒業ができない訳でもありません。自分にあった学び方を見つけ、将来を進路を前向きに考え、進めていけばいいだけです。制度を利用しながら、自分らしい学び方を見つけていきましょう。

この記事を書いた人

大森 公平 / 家庭教師のゴーイング 不登校サポーター

メッセージ:
小学校時代、いじめや人間関係の悩みから不登校を経験。学校に行けなくなり、自分に自信をなくした時期もあったが、勉強を通じて少しずつ自分を取り戻していった。そんな経験から、不登校で悩む子どもたちに寄り添い、安心できる環境を提供することに力を入れている。一人ひとりの状況に合わせた指導で、学ぶ楽しさや自信を取り戻す手助けを行っている。

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