子どもへの対応

不登校に多いHSPってどんなもの?HSPの正しい理解と対処法とは?

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

最近よく耳にするようになったHSP。
これはHighly Sensitive Personの頭文字を取った言葉で「生まれつき感受性が強く敏感な気質を持った人」のことを指します。実は、このHSPが不登校の原因となる場合があるのをご存じですか?

HSPを初めて聞いて「病気なの?」と思われる方も多いですが、これは決して病気ではありません。
生まれ持った気質・性格のひとつと捉えるとわかりやすいかもしれません。

今日は、不登校とHSPの関係、またお子さんがHSPだ気づいたら、どのように接していけばよいかご説明します。



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HSPってなに?

HSPは、生まれ持った性質
最初に誤解して欲しくない点をお伝えしますが、HSPは決して病気ではありません。生まれ持ったものなので、性質的にHSPということになります。

性質とお伝えすると、今度は「育て方に原因があるの?」と考えてしまう親御さんもいるかもしれませんが、お子さんは一人ひとり、顔が違いますよね?髪質や目の色も、人それぞれです。
それと同様で、性質とは生まれ持ったものなので、育て方などで変わるものではありません。
HSPを研究しているアメリカの心理学者、エレイン・アーロンによると5人に1人はHSPの性質を持っていると言われています。ですから決して珍しいことではないのです。



HSPの特徴って?

HSPは、人一倍繊細

・よく気が利く
・ものごとを深く考える
・体の変化にも敏感に感じる
・感受性豊か

上記のような事がHSPの特徴としてあげられます。
とは言え、HSPすべての子が、同じ特徴を持つのではありません。
雰囲気に気がつく子もいれば、人の表情に敏感な子もいます。
物の位置に気つく子もいれば、味覚が敏感な子もいます。
人それぞれ感じるものは違っても、明らかに周りの子より感受性が鋭い子は、HSPの可能性あると考えていいでしょう。



HSPの長所と短所って?

HSPの長所は、『とっても優しい』こと

・気配りが上手
・人の気持ちに共感できる
・危機管理能力が他の子よりも高い
・深く考えるので、周囲が気づかない事にも気付ける

上記のように、HSPの子は、周りから見たらちょっと大人びた、しっかりした子。誰も気づいていなくても、HSPの子は他者の悲しみに気づき、共感してあげることができます。
このように、HSPの子は優しい心を持つ子が多いのです。親御さんにとっても、我が子が『とっても優しい』だなんて、嬉しいことですよね。



HSPの短所は、『繊細すぎる』こと

繊細すぎるというのは、傷つきやすいです。すると、精神的な病気になりがちですし、マイナスな考えが多く出てしまい、前に進めなくなる場合もあります。

・疲れやすい
・自己否定感が強い
・過剰な刺激を受けやすい

HSPの子は、相手のちょっとした仕草や言動で相手の気持ちを汲み取ることができたり、色々なものに深く感動できたりしますが、反面、様々なことを敏感に感じ取り過ぎ、ストレスを溜めやすいのです。



どうしてHSPが不登校につながるの?

では次に、HSPが不登校の原因になってしまう可能性についてご説明します。

HSPが不登校につながる理由①:自分に厳し過ぎる
人は誰しも失敗します。その失敗を重ねて成長するのです。
でもHSPの子は、失敗したりすると、その結果を重く受け止め過ぎてしまいます。

例えば、学校でなにか失敗したとします。
ちょっと注意されただけでも、それを重く受け止め、自分の失敗を恥じ、失敗した自分を厳しく責めるのです。
そういったことを繰り返しているうちに、次の失敗を恐れるあまり、登校できなくなってしまう場合があります。



HSPが不登校につながる理由②:周りと同じものが苦手
HSPは発達障がいと似ている部分があります。発達障がいの子は、様々なことに過敏に反応してしまいますよね。
同じように、HSPの子も感情の面だけではなく、音や刺激といった五感にも強く反応してしまう傾向があります。

HSPの子もいろんな事に過敏に反応してしまうので、うるさい環境で過ごすのが苦手です。他にも、みんなと同じことをしろと強制されても、全然、納得できず、結果としてやれない場合もあります。

そしてHSPの子は、「できない」だけではなく、できない自分を責め、周りと同じように合わせようと、無理を重ねてしまうのです。
その結果、集団生活が送れなくなり、学校へ行けなくなってしまう場合が多いようです。



HSPが不登校につながる理由③:すべてを真正面から受け止める
「それって、変じゃない?」「なんか、気持ち悪い」そんな会話は、子ども達の世界では日常的に飛び交う言葉です。
もちろん、そんな言葉が飛び交うのはよくありませんが、子どもは正直に生きています。人が傷つく言葉も、負の言葉も、どんどん口にしてしまう場合があります。
そういった言葉を右から左へ流せればいいのですが、HSPの子は真正面から受け止めてしまいます。すると、心がどんどん傷ついてしまうのです。
心が元気でないと、自分のストレスとなる場所で戦えません。
いろいろな事を真正面から受け止めた結果、大きなストレスを抱えてしまい、登校できなくなってしまう場合があります。



うちの子ってHSPかも!?そんな場合の対処法って?

お子さんがHSPかも?と気づけても、対処法を知らないと慌ててしまいますよね。HSPの子には、どんな対応をしてあげたらいいのかをお伝えします。

HSPで不登校になってしまった子の対応①:受け入れる
「そんなに気にしなくても大丈夫」「みんな、そうだよ」もしかしたら、お子さんを励ましてあげようと思って、こんなことを言っていませんか?
でも、お子さんを励ますのは止めましょう。
お子さんは「みんなそうなのに、自分だけできない…」と、自分自身を追い込んでしまいます。HSPの子は、ただ受容し、認めてあげるだけで十分なのです。
まずは、ありのままのお子さんを受け入れてあげる事からスタートしましょう。



HSPで不登校になってしまった子の対応②:決して叱らない
真面目で一生懸命な子だからこそ、強く叱れば登校するようになるかもしれないと思われるかもしれません。でも、叱るのは絶対に止めてください。
HSPの子を強く叱れば、お子さんの心には、一生消えない傷ができてしまいます。
これは不登校の子全てに言えることですが、そもそも、不登校になった時点で大きな傷を抱え、苦しんで、悩んで自分自身を追い込んでいます。そんな中で、唯一の理解者であってほしい親御さんに強く叱られたら、もうお子さんの居場所はありません。
お子さんを叱っても何も解決しないどころが、逆効果になることを覚えておいてください。



HSPで不登校になってしまった子の対応③:褒めて自己肯定感を伸ばす
HSPの子は、自己肯定感がとても低いです。
自信がないからこそ、失敗を恐れ、一度失敗してしまうと立ち向かえなくなるのです。だからこそ、自己肯定感を高めてあげる必要があります。

自己肯定感を高める一番の方法は、褒めることです。
お子さんを褒めて、自己肯定感を高めてあげましょう。自己肯定感は自信となり、何にでも過敏に反応しなくなっていく場合もあります。
自己肯定感を高めてあげるには、親御さん自身も前向きに、プラスに考えるようにしましょう。



HSPで不登校になってしまった子の対応④:本人が無理なものを探す
HSPの子は、自分の気持ちをなかなか相手に伝えられません。
なぜなら、意見を言ったら「違う」と否定された経験があるからです。
ですから、お子さんが辛いと感じるもの、無理している事を一緒に探すようにしてみましょう。
無理しているものがわかれば、それを『大丈夫』に変えていけばいいのです。
これはお子さん一人ではできないことなので、ぜひ親御さんが手伝ってあげてください。



不登校の子に一番大切なのは、周囲の大人たちの理解

HSPの子に限らず、不登校の子は周りの理解がなによりも大切です。
現代社会では、他と違うと『変わっている』と見る傾向が強いので、HSPの子は生きづらい場合が多くあります。
学校ではみんなと同じにしようとする教育がおこなわれがちだからこそ、親御さんだけはお子さんの良き理解者でいてあげてください。
HSPの子は素晴らしい感性を持っています。その素晴らしさを発揮できるような環境を作ってあげられたら、お子さんはもっとグン!と光り輝くはずです。

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水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

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