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「もう塾を辞めたい」と言われて困ったらコレ!親が取るべき行動

ある日突然、お子さんに「塾を辞めたい…」と言われたら…。

もしかしたら「辞める」と言ったことが、「甘え」や「逃げ」に感じるかもしれません。期待して通わせている塾ですし、ましてや、これまで時間や費用をかけているわけですから、親御さんとしては、カンタンには「辞める」という判断はできませんよね。

でも、お子さんも言い辛いはずなのに勇気を持って「辞めたい」と伝えてきたわけですし、お子さんなりの理由があるはずです。

では、こんな場合にどう判断すべきか、子どもには何をどう伝えればいいのか。
親として取るべき行動について解説していきます。

もくじ

お子さんが塾を「辞めたい」と言った時、親御さんがやるべき4つのこと

「塾を辞めたい」と言われた時に、怒鳴っても事態は解決に向かいません。
お子さんなりに深刻な理由があるはずです。
そこで、お子さんへの寄り添い方も含めて、4つのポイントにわけて取るべき行動を解説しますね。

  • 頭ごなしに怒鳴らず、話をじっくり聞く姿勢を見せる
  • 塾を辞めたい理由を聞き出す
  • 塾に通って成果はどうだったか、結果を検証する
  • 塾をやめた後のことを話し合う

頭ごなしに怒鳴らず、話をじっくり聞く姿勢を見せる

内心「えっ!?」と思ったとしても、決して開口一番怒鳴るような真似はせず「そうなんだ」とごく普通に対応しましょう。

もし対応の仕方が分からなければ「じゃあ、夜落ちついて話をしよう。塾を辞めたい理由を聞かせてくれる?」と双方時間を取りましょう。
親御さんはその間に対応を考えておけばよいし、子どもも『親に伝えたいこと』をまとめる時間がとれます。

くれぐれも否定をしてはいけません。頭ごなしに否定すると、お子さんは今後親御さんに何も話してくれなくなります。

塾を辞めたい理由を聞き出す

お子さんが「辞めたい」と言うのは、勇気がいると思います。「親に怒られるかも…」という恐怖を乗り越え口に出したのですから、まずはお子さんの言い分を聞いてあげましょう。
先生と合わない、塾のカリキュラムが難しすぎる、もう勉強したくない等、様々な理由があるはずです(複数の理由を持っていることも多いです)。

理由が分からないと、親御さんだってどんな対応をとるべきか分からないですよね。
「それはあなたの甘えでしょ」という想いが頭をよぎったとしても、決して怒らず、お子さんの話をすべて聞いてあげましょう。

勇気を持って「辞めたい」と言ったお子さんの行動を無にしないことも大切です。

塾に通って成果はどうだったか、結果を検証する

親御さんもお子さんも、塾に通うことを決めたのは「成績をあげたい!」という気持ちだったはず。
では今の塾に通って成果はあったのか、よい機会なのでお子さんと親御さん一緒に検証してみましょう。

多くの場合、思ったように成績は上がっていないのではないでしょうか?
ならば、なぜ塾に通っても成績が上がらないのか、その理由をお子さんと一緒に見つけていきましょう。

塾をやめた後のことを話し合う

塾をやめてどうするのか、それも考えていく必要がります。
転塾するのか、家庭教師に変えるのか、自分で勉強していくのか、お子さんはどうしたいと思っているのでしょうか?

重要なことは、『学び』を今の段階で放棄する訳にいかない、ということです。

受験生でないとしても、行きたい学校に進学するのに今の状態で大丈夫かどうかなど、今後の勉強方針について親子で共通認識を持てるようにしましょう。

やめることを決断した方がよい3つのケース

お子さんの甘えのように思えても、塾を辞める決断をした方がよい場合もあります。
親御さんへの判断材料として、3つのケースを紹介しておきます。

やめることを決断した方がよい3つのケース 1)先生と合わない

人間なので、どうしても性格的に合う合わないはあります。
ましてや、子どもの人生は大人に左右されがちなので、自分と考え方や価値観が合わない大人と一緒にいると、子どもは相当なストレスを抱えてしまいます。

もし成績が順調に上がっているとしても、お子さんが「あの先生ともう一緒にいたくない」と言うなら、やめる決断をしてあげましょう。

やめることを決断した方がよい3つのケース 2)塾のレベルが合わない

学習には進度があるので、進度の合わない塾に通っていても成績は上がりません。
レベルが高すぎても、低すぎても問題があります。

授業の進度が合うかどうかは、一日だけの体験入塾の授業ではわからない事が多いです。
進度の合わない塾に通うのは時間の無駄とも言えるので、お子さんがそう感じているなら早めに辞めさせてあげてください。

現在は平均レベルだが、中3までにトップ校を目指したい子は要注意!

時折、まだお子さんの学力はそこまで追いついていないのに、1~2年後に目指すのはトップ校なので、超進学塾に早めに入ってしまう場合があります。

「だからこそ、今が踏ん張り時なんじゃない!」と考える親御さんもいると思いますが、分からないことだらけの授業を受け、周りの同級生がどんどん問題を解いている中にいるのは、お子さんにとって相当なストレスです。

成績は自分の学力に合った塾に通っている方が飛躍的に伸びるので「将来、目指すのはトップ校」だとしても、お子さんの進度に合わせて塾の難度を変えていくようにしましょう。

やめることを決断した方がよい3つのケース 3)人間関係や環境のストレスがある

進度が合っているとしても、人間関係や塾の環境にお子さんが強いストレスを感じているなら、今のまま通塾させても成績はあがりません。
以下に、辞めさせてもよい事例をあげておきます。

環境のストレス

  • 「〇〇しなくてはならない」など授業中のルールが厳しい
  • テストの結果を掲示し、子どもの競争心を煽る
  • 学力レベルでクラスを分けているので、毎月のようにクラスが変わる

こういった環境で成績が上がる子はもちろんいます。お子さんの場合も一時的に成績が上がっているかもしれませんが、それに耐えられなくなってしまえばストレスから学習にチカラが入らなくなってしまいます。

「塾の厳しさに耐えられない」とお子さんが言うなら、早めに辞めさせてあげましょう。このままだとうつ等の精神疾患が発症する恐れもあります。

人間関係のストレス

  • 塾でいじめがある
  • 話ができる友人がクラスにいない

このような場合は、お子さんは本当の理由を言いづらく、初めは違う理由を言うかもしれません。
お子さんの本当の気持ちを聞くためにも、親御さんはお子さんの話を聞く姿勢を大切にして、少しずつお子さんの気持ちを引き出してあげましょう。

塾を辞めなくても解決できるかもしれない場合

お子さんが「塾を辞めたい」と言ったとしても、塾に問題はなく、もしかしたら今のままでも解決できるかもしれない場合もあります。
そういったケースを解説していきますので、お子さんに当てはまるかどうか考えながら読んでください。

解決できるかもしれない場合 1)成績が上がらない

誰しも成績を上げるために塾へ通うので、成績が上がらないのでは意味がありませんが、往々にして塾よりもお子さんに問題がある場合があります。
以下のような時は、塾を辞めるより、お子さんのやる気に問題があるので、親子で今後どうしたらいいかを話し合っていきましょう。

イヤイヤ塾に通っている

本当は塾に行きたくないけど、通っていれば親御さんも自分も安心できるので、なんとなく通っているケースです。
当たり前ですが、塾に通っているだけでは成績は上がりません。

費用がかかっていることをお子さんに自覚させ、「なんとなく通っている」「なんとなく授業を受けている」状態では、時間もお金もムダになるばかりだと、現実を知らせておきましょう。

学校の授業を真面目に聞いていない

そもそも学校の定期テストは教科書の内容が頭に入っていれば、簡単に高得点が取れます。
そして教科書の内容は、学校の授業で教えてもらえるのです。

塾に通っていることに安心して、授業の時間をおろそかにしていたのでは、絶対に成績は上がりません。
この事実を知らない子も多いので、親御さんがよく言って聞かせ、まずは授業態度を改めるようにしましょう。

家でまったく勉強しない

成績を上げる基礎になるのは、家でコツコツ勉強することです。
例えば1日1時間ずつ勉強するのと、週一回7時間連続で勉強するのでは、時間は同じでも頭に入る知識の定着率は変わってきます。

人間の集中力は20分程度とも言われているので、毎日コツコツ勉強することほど効率のいい勉強はありません。
なのに塾に通って勉強しているからと言って、家で勉強しなければ結果は永遠にでません。

家で勉強しているかどうかは親御さんがよく知っていると思うので、もし勉強の習慣がないならお子さんが自主学習できるよう親御さんが環境を管理してあげましょう。
成績が上がらないことで塾を辞めるのは、家でも勉強するようになってから、再度改めて考えてください。

解決できるかもしれない場合 2)部活と両立できない

中学生になると勉強も部活も本格化してくるので、子どもは戸惑い、ついていけなくなる場合もあります。
ですが、勉強も部活もやめる訳にはいきません。

以下のような理由で塾と部活の両立が難しいと感じるなら、まずは対策してみましょう。安易に塾を辞める前に、まずはやるべきことをやることも教えてあげてください。

体力がもたない

学校へ行って授業を受け、さらに放課後、部活を頑張った後に塾へ通うのは相当な体力が要ります。
それはわかるのですが、受験勉強にも相当な体力を使うので、その時のためにも今のうちに体力をつけておくべきです。

「部活のあとに塾じゃ、疲れて勉強に身が入らない」場合は、以下のことを試してください。

  • 夜は早く寝る
  • ゲームする時間があったら睡眠を取る
  • 塾に行く前、仮眠を取る

子どもは遊びたい年頃なので、つい睡眠時間を削ってゲームやyoutubeに時間を費やしてしまいます。
ですが、今はグッとこらえて睡眠時間を確保することを考えましょう。

ゲームもやめ睡眠時間を増やしても、部活と塾が両立できないなら、その時は辞めることも視野にいれましょう。

疲れて勉強したくない

勉強は自分との孤独な闘いです。だからこそ、辛く感じます。
でも体力の問題があったとしても、その闘いを放棄してしまうと、この先もずーっと自分と闘えなくなります。

このことを伝え、まずはどうしたら疲れを癒し勉強できるようになるのか、お子さんと一緒に考えていきましょう。
その場合、塾や部活の日数を減らすことは自分のペース作りの練習にもなるので、一度やってみてください。

週一日だけは丸々自分の自由時間にする等も、それで成績が下がらないならよいでしょう。

「塾を辞めたい」学年別の注意点

塾を辞める辞めないも学年によっておかれている環境が違うので、親御さんの対応も当然、変わってきます。

中1と中3では、勉強への真剣さも取り組み方も違ってきますよね。
そこで学年別の対応を解説していきます。

学年別の注意点 1)中学1年生、2年生の前半

中1、中2の前半は受験までまだ時間がある時期なので、それほど勉強が差し迫っていないと言えます。
なので、塾を辞めたいなら辞めても差し支えありません。

ですが「絶対に成績は落とさない」ことを、お子さんに約束させましょう。
その後みるみる成績が落ちるようであれば、すぐに他の塾や家庭教師など別の勉強法に切り替えることが大切です。

学年別の注意点 2)中学2年生の後半

そろそろ受験勉強を始める時期なので、今やめて勉強はどのように続けるのか、お子さんの考えをしっかり聞いてください。
転塾や家庭教師など勉強法を切り替えるにしてもラストチャンスです。

『成績アップを目指し、勉強法を変えたい』のか『勉強することに意義を見出せない』のか、お子さんの気持ちを聞き出すようにしましょう。

学年別の注意点 3)中学3年生

もう後がありません。塾を辞めたいとお子さんが言い出した場合は、真剣に向き合いましょう。
そしてお子さんから以下のことを聞き出してください。

  • 目指していた志望校はどうするのか?
  • 本当に行きたい高校はどこなのか?
  • 今塾をやめて、どうするつもりなのか?

お子さんなりに筋の通った理由があり、将来のことも考えているのであれば、塾を辞めるのも仕方ありません。

ですが受験を真剣に考えず「今から勉強法を変えても間に合う」「受験はまだ先」などと考えているのなら、今頑張らないと志望校のランクが下がる等の現実を教えてあげる良い機会です。
将来についてお子さんがどう考えているのか、時間をかけて聞き出すようにしてください。

塾を辞めた場合の勉強の続け方

お子さんが塾を辞めたいと言い出すのは、勉強のやり方について、目指す志望校について、もう一度親子で話し合えるいいチャンスです。
多くのお子さんは今の環境につまずき「心機一転、環境を変えて成績アップ、第一志望校を目指したい」という場合が多いです。
お子さんに「もう勉強は辞めたい」「学習は放棄する」という強い決意がないなら、次の勉強法を探しておきましょう。

以下に塾を辞めた場合の、次の勉強法を解説していきます。

勉強の続け方 1)他の塾を探す

お子さんが塾を辞めたい理由が「自分と合わない」「今の塾はストレスが多い」ということなら、お子さん自身も転塾を考えていることが多いです。
まずはお子さんが他に行きたい塾があるのかを聞いてみましょう。

塾を変えるメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  • 自分の進度に合った塾で勉強できる
  • 環境が変わることでやる気が出る
  • 新しい先生や友だちの出会いがある

デメリット

  • 入塾金がかかる
  • 探す手間がかかる
  • 新しい塾も合わない可能性がある

メリットデメリットを踏まえ、お子さんと他の塾を探していきましょう。

また新しい塾が見つかったら、入塾前に今までの経緯を詳しく親御さんから先生に説明する必要もあります。
子どもは簡単に「環境を変えれば…」と思っているかもしれませんが、転塾するのはこれで最後ということは親御さんが伝え、勉強の計画を立てた上で、塾を変えることが重要です。

くれぐれも「やめグセ」をつけないよう、親御さんはお子さんと今後について話し合いながら勉強の切り替えをしていきましょう。

勉強の続け方 2)家庭教師

お子さんが塾を辞めたい理由が「部活と両立できない」「体力がもたない」なら、通う時間を短縮できる家庭教師が選択肢になります。

家庭教師のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  • 家に来てもらえるので体力を温存できる
  • 自分のペースで勉強できる
  • 遅れている単元から教えてもらえる

デメリット

  • センターによって先生の質に差がある
  • 料金が大幅に変わる可能性がある
  • プロ講師ではなく学生アルバイトが多い(ただし学生の方がお子さんの年齢に近いので、お子さんと仲良くなれるメリットがある)

今までの勉強が遅れている、分からない所が多い子なら家庭教師は1対1で教えてもらえるので、メリットが多いと感じるでしょう。
ただし、1対1だけに先生と合わないと辛い時間になってしまいます。

正式にお願いする前に先生の交換はできるのか、その場合料金がかかるのかどうかを確認しておきましょう。
先生の交換は有料のところが多いです。

勉強の続け方 3)通信教材などで自主学習する

添削してもらえる教材、アプリ、学習動画などで自ら勉強を続ける方法もあります。
時間の融通もきき、何より自分のペースで勉強を続けられますが、三日坊主で終わってしまう可能性が高いです。

メリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  • 自分の好きな教材で勉強できる
  • 時間の制約がない
  • 費用が安い

デメリット

  • 自分の強い意志がないと続かない
  • 対面で教えてもらえない
  • わからない所を解決するのに時間がかかる

塾を辞めた場合トラブルになりやすいこと

もし本当に塾を辞めることが決まった場合、トラブルになりやすい事例をあげておきます。
事務的なことやお金のこと、人間関係などトラブルになりやすい事は多いですが、事前に知っておくことでトラブルを回避することができます。

トラブルになりやすい事例

  • 辞めた塾からの返金は難しい
  • 教材費は返ってこない
  • 辞めると確定するまで塾には知らせない(余計な気遣いをかけないようにする)
  • 辞める理由を角が立たない理由にする
  • 友だちにもらしたことで残りの期間、塾に通いづらくなる
  • 今の塾から引き止められてしまう

特に教材費などはトラブルになりやすいので、費用が引き落とされるタイミングを確認して、その前に辞めるようにしましょう。

「塾を辞めたい」けど成績はアップしたい!ならば、結果が出る勉強法を身につけさせてあげよう!

塾を辞めるにしても続けるにしても、親御さんにぜひ確認して欲しいのは、『お子さんが成績アップにつながる効率のいい勉強のやり方を身につけているか?』という事です。
塾に通っているとしても、先生に教えてもらえるのは週にせいぜい数時間なので、残りの時間はお子さんひとりで勉強しなければなりません。

塾を辞めた場合の勉強法として紹介した3つの勉強法、塾、家庭教師、自主学習、どのやり方を選ぶとしても、重要なのは、『自分ひとりでも勉強できるようになる』ことです。
これがなければ、どんな勉強法を選んでも成績アップはできません。

これを踏まえて、塾を辞めるかどうか、また今の勉強のやり方で成績アップできるかを見直していきましょう。

もし「うちの子ひとりじゃ勉強できない」「勉強のやり方がわからない」なら、次はそれを教えてもらえるような勉強法を選ぶことが大切です。

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

メッセージ:
辛い時や苦しい時は一人で悩まず、まずは私たちゴーイングに相談してください。解決の糸口を必ず一緒に見つけたいと思っています。

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