アスペルガー

【アスペルガー症候群】勉強の悩みを解消する方法!

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

「アスペルガーの子に教えるのはホント大変…」
「好きなことは勉強しても嫌いなことはやらない…」
「5教科なんとか成績を伸ばしたい!」

こんなことでお悩みではありませんか?

アスペルガー症候群は発達障害の一部ですが、学習障害を抱えているわけではないので、勉強の苦手があったとしても克服可能です。

でも、こだわりが強い特性のため興味が限定されやすく、得意な勉強と不得意な勉強がわかれやすいのも特徴です。

いくら得意な科目では100点を連発できたとしても、毎回0点の科目もあったら、親御さんとしてはハラハラしてしまいますよね。

そこで今日は、アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強上の悩みを確認しながら、その解消方法を具体的にお伝えします。



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目次

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強上の悩み

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強の悩みは以下の通りです。

1. イメージが難しい
2. こだわりが強く通りあえず使うが許せない
3. 自由な発想が苦手だから作文が苦手

それぞれ解説していきます。



勉強の悩み①イメージが難しい

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強上の悩みの一つ目は、イメージが難しいことです。

イメージが難しいとは、国語や英語といった文章で語られる問題に対して、何をいっているのかがわからなければ対応が難しいことを指しています。

たとえば、国語の小説によく出てくる情景描写という、作者の思いや心情を反映した記述がありますが、このようなイメージが大切な問題になってくると途端に理解が難しくなってしまいます。

とくに現代文分野の小説は文脈の判断や情景描写の判断が入ってくるため、アスペルガー症候群の特性を強く持つお子さんであると、非常に難しく感じるでしょう。

この他にも後ほど解説しますが、自由に発想して意見を伝える問題にも、苦手意識を感じる傾向にあります。



勉強の悩み②こだわりが強く通りあえず使うが許せない

またこだわりが強く、通りあえず使うが許せないお子さんも多いように感じています。

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの特性として、得意な分野やとにかく気になる分野に対しては、こだわりが非常に強いです。

たとえば、数学の公式に強いこだわりを持っていると、理解できない公式は使いたくないと感じるお子さんもいらっしゃるでしょう。

数学の公式は大学の数学から応用されたものもあり、仮に解の公式を自ら導出しようとすると、途方もない時間がかかります。

通りあえず理解できなくても利用してみるといった行動が点数につながることもあるので、こだわりが強すぎると逆に点数を落としてしまいかねません。

ただこの特性は、中学校数学や高校数学では苦戦するかもしれませんが、本当に数学が好きで大学でも極めたいと考えているのであれば、こだわり抜くことで大きな成果を期待することができます。



勉強の悩み③自由な発想が苦手だから作文が苦手

冒頭部分で、アスペルガー症候群を抱えるお子さんは自由な発想が苦手という話をしましたが、この特性は作文やグラフの分析といった、若干創造性を必要とされる問題への苦手にもなります。

というのも、数学や理科といった答えがあらかじめ決まっている問題に対しては機械的な作業となるので特性が有利に働きますが、どちらかというと右脳を使う問題になると苦手意識が発揮されるからです。

たとえば、中学校の課題作文となると「ボランティアの意義について答えなさい」という問題が出題され、抽象度が増しています。

となると、一度頭の中で「ボランティアの意義」という抽象的(ぼんやりした)言葉を具体化するのを難しく感じてしまいます。

このような状況下で「なぜできないの?」とお子さんに詰問してしまうと、追い込んでしまう可能性が高いので注意しましょう。

以下では、アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強の悩みを解消する方法をお伝えしていきます。



アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強の悩みを解消する方法

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強の悩みを解消する方法は、次の通りです。

● アスペルガー症候群の特性を押さえる
● まずは広く浅く勉強できるようにする
● 各教科の勉強時間を決めておく
● シングルタスクを行わせる
● 複数の教科に関連性がある点を伝える
● 学年によって指導方法を変える

それぞれ解説していきます。



勉強の悩みを解消する方法①アスペルガー症候群の特性を押さえる

アスペルガー症候群を抱えるお子さんの勉強の悩みを解消する一つ目の方法は、特性を押さえるところからスタートしていきましょう。

というのも、発達障害の一部であるアスペルガー症候群が、勉強に対してどのようなメリットやデメリットを発揮するのかを確認しておくことが第一歩になるからです。

もちろんアスペルガー症候群を抱えるすべてのお子さんが、一律に同じ特性を持つ訳ではないので、親御さんと専門医の方、先生方と連携を強めながら、お子さんがどのような特性を持っているのか確認していきましょう。

アスペルガー症候群の、具体的な勉強に対する特性は以下の通りです。

● イメージが難しい
● 数学や理科などの数式を扱う学問は得意な傾向にある
● 学習障害を抱えていないから苦手を解消できる
● 特定の強化に集中してしまう傾向がある

それぞれ解説していきます。



勉強に対する特性①イメージが難しい

冒頭部分でもお伝えしましたが、機械的な学習より文脈の判断や分析といった学問のほうが、苦手が強いといった傾向がある点にまずは注意しましょう。

とすると、算数や数学・理科といった機械的に公式を操る問題であれば得意であり、作文やグラフの分析、国語の読解などの右脳を使わなければならない学問は苦手傾向にあることがわかります。

だからといってこれらの教科を苦手だからといった理由で対策しなければ、高校受験の段階でお子さんの能力はあるのにワンランクダウンした高校に行かざるを得ないといった現象も起こってしまいます。

ですから、苦手は苦手として捉え、どうすれば苦手を克服できるのか、また機械的に処理できるようになるのかを考える必要があるということです。



勉強に対する特性②数学や理科などの数式を扱う学問は得意な傾向にある

先ほど機械的な学習は得意な傾向にあるとお伝えしましたが、国語や英語といった文脈を扱う教科よりも、数学や理科などの決まった数式を扱うほうが取り組みやすいでしょう。

もちろん特性の出現度合いによって、得意不得意が異なるので、アスペルガー症候群だから数学は得意だろうといった思い込みは厳禁です。

とはいえ、勉強を好きになってもらおうと考えるのであれば、数学や理科の計算問題から取り組んでみると、効果が高くなるかもしれません。



勉強に対する特性③学習障害を抱えていないから苦手を解消できる

ちなみに発達障害の中でも、学習障害という特性を持つお子さんもいらっしゃいます。

アスペルガー症候群は学習障害も合併する可能性はありますが、基本的に学習障害を必ず抱えるということはありません。

ですから、そもそも文字を読むことが難しかったり、計算が出来なかったりなどの障害を抱えていないので、苦手は克服できると信じてあげましょう。

もちろん苦手克服までに時間はかかりますが、障害を抱えていないお子さんであっても作文や国語は得意になるまで時間がかかるものです。

そのためお子さんが「自分にはできない」といったとしても、親御さんはお子さんの可能性を信じてあげてください。



勉強に対する特性④特定の教科に集中してしまう傾向がある

最後に、お子さんが特定の教科に集中してしまう傾向がある点にも注意しましょう。

というのも、こだわりが強く好き嫌いがはっきりしている特性があるので、嫌いなものには一切手をつけないといったことも考えられるからです。

もちろんお子さん自体は、宿題をやらなければならないと感じていますが、どうしてもモチベーションがあがらないのです。

では、どのようにしてこの特性をモチベーションにつなげていくのかを、続けて解説していきます。



勉強の悩みを解消する方法②まずは広く浅く勉強できるようにする

特定の教科に勉強時間が集中してしまうのを避けるための根本的なテクニックとして、広く浅く勉強できるようにするのがもっとも効果的です。

なぜ広く浅く勉強できるようにするのかというと、現在の高校受験ではお子さんの力を十分に発揮するために、5教科でまんべんなく点数を取っておく必要があるからです。

もちろんお子さんの特性にあわせた特色ある入試も一部の地域では行われていますが、全国的にはまだ普及していませんし、高校までは一般教養として学ぶべきことも多いので、諦めずに勉強をしましょう。



勉強の悩みを解消する方法③各教科の時間を決めておく

広く浅く勉強できるようにする点を先ほどお伝えしましたが、そのためには時間の管理が大切になってきます。

たとえば、好きな教科だけに時間を使いすぎていると、嫌いな教科の宿題に手を付けられません。

嫌いな教科であっても宿題を提出しなければ成績に関わってしまいますし、テストでもいい点数を取れません。

ですから各教科の勉強する時間を決めておき、親御さんが随時チェックして勉強が進んでいるかどうかを確認してください。



勉強の悩みを解消する方法④シングルタスクを行わせる

各教科をまんべんなく行うためには複数の課題を与えるのではなく、その時間にやるべきことをシングルタスクで処理していきます。

たとえば、二次方程式の計算をするのであれば計算だけを取り扱い、他の応用問題には手を出しません。

もちろん学力によって差はありますが、このように処理すると余計な時間をかけずに勉強効率をあげることができます。



勉強の悩みを解消する方法⑤複数の教科に関連性がある点を伝える

とはいえ複数の教科をまんべんなく勉強しようと考えても、モチベーションによって勉強効率が変わってきます。

そのため学年が若いうちから、各教科の関連性をお子さんに伝えておくといいでしょう。

たとえば、社会のグラフの読み取りには割合の計算が必要ですし、国語の文章読解力には数学の文章題を解くためのスキルが隠されています。

このように各教科はお互いに関連しあっていることがわかれば、好きな教科の点数をあげるために必要な勉強をしていると理解できるので、モチベーションアップにもつながるでしょう。



勉強の悩みを解消する方法⑥学年によって指導方法を変える

最後は、学年によって指導方法を変えることも重要です。

というのも、学年によって勉強する範囲は異なってきますし、勉強量も変わってくるからです。

具体的な学年別の勉強方法は次の通り。

● 小学生はスケジュール管理を徹底する
● 中学生はこだわりを意識してもいい
● 高校生はもう一度スピードに立ち帰る

とくに小学生は不得意教科も勉強しておかなければ、社会生活に支障をきたす場合があるので、必ずまんべんなく勉強することを意識してください。

また小学校で基礎がきちんと固まっていると、中学校の勉強を簡単にこなすことができます。

ですから、中学校時点で教科の理解が簡単にできるのであれば、一旦こだわりを意識しても大丈夫です。

ただし、高校生では中学校の勉強より質も量も増えてしまうので、スピードを意識していきましょう。



アスペルガー症候群を抱えるお子さんを持つ親御さんがやるべきこと

ここまでアスペルガー症候群を抱えるお子さんが勉強の苦手を解消するためにやるべきことをお伝えしてきましたが、親御さんがやるべきことは次の通りです。

● 勉強に対して信頼してもらう
● 本人のこだわりをきちんと尊重する
● 予定と実行のチェックをする
● あいまいなな指示は行わない

それぞれ解説していきます。



親御さんがやるべきこと①勉強に対して信頼してもらう

親御さんがお子さんの勉強の苦手を解消するためにやるべきことの一つ目は、勉強に対して信頼してもらうことです。

というのも、勉強を教えることに対してお子さんが不信感を持っていると、話を半分にしてしか聞いてもらえないからです。

たとえば、親御さんも勉強を教えてもらうのであれば、勉強の疑問にすぐ答えてくれる先生に教えてもらいたいですよね。

これはお子さんにも当てはまることなので、お子さんの疑問をすぐに解消してあげて、信頼を獲得していきましょう。



親御さんがやるべきこと②本人のこだわりをきちんと尊重する

続いては、本人のこだわりをきちんと尊重することです。

アスペルガー症候群を持つお子さんは、こだわりが強いため、周りから理解されないこともあります。

そこで親御さんも一緒になってこだわりは捨てるようにいってしまうと、お子さんはどこに頼ればいいかがわからなくなります。

ですから、本人のこだわりは親御さんだけでも理解し、勉強を進めるように指導していきましょう。



親御さんがやるべきこと③予定と実行のチェックをする

アスペルガー症候群を抱えるお子さんは、こだわりが強すぎて時間を忘れてしまう可能性もあります。

そのため親御さんはきちんと宿題が進んでいるのか等、予定と実行のチェックをしてあげてください。



親御さんがやるべきこと④あいまいな指示は行わない

また予定と実行のチェックをして、今後どうしていくべきなのかを指導するときには、曖昧な指示を行わないようにしておきましょう。

というのも、アスペルガー症候群を抱えるお子さん以外にも言えることですが、曖昧な指示を具体化して行動に移すには、相当な学力水準が必要だからです。

より具体的にいうと、あいまいな指示を具体化できるお子さんの学力水準は、大学入試基準で偏差値60以上と考えてもいいでしょう。

これだけ難しいことを小学生や中学生のお子さんに求めるのは酷なので、指示はやるべきことを具体的に伝えてあげてください。



アスペルガー症候群の子ほど、興味あることに強い集中力を発揮できる。勉強に興味を持たせよう!

この悩みを解決するためにはさまざまな方法がありますが、まずは勉強を好きになってもらうところから始めていきましょう。

勉強を好きになるためには当然、点数が取れることが最も大事なので、まんべんなく5教科を勉強して、まずはアベレージ80点を目指していきましょう。

苦手な科目でも、『勉強教えてもらうの、面白い!』と感じてくれたら、こだわりの強い特性が勉強の大きな手助けをしてくれるので、お子さんの興味を引くような教え方を工夫してみてくださいね。



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この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

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