アスペルガー

なぜアスペルガーの子は不器用なの?原因や対処法・改善法を解説

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

「靴紐が結べない」
「鉛筆がうまく握れない」
「縄跳びができない」

こんなことでお悩みではありませんか?

アスペルガー症候群の子どもは、運動機能がうまく働かず、不器用な子や運動神経が鈍くなりがちです。

仕方ないと思っていても、忙しい時間などは、つい「どうして出来ないの!?」と焦ってイライラしてしまいますよね。

そこで今日は、アスペルガーの子どもが不器用な理由と対処法、ご家庭でできるトレーング法等を解説していきます。

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アスペルガーの子が不器用な理由って?

アスペルガー症候群の子どもが不器用な原因は、脳の発達や情報処理に関わる異常が影響を与えているためです。少し専門的な説明も入りますが、さらに詳しい解説と困りごとなどを紹介していきます。

他者と社交できないので、神経が発達しにくい

アスペルガー症候群は神経発達の不具合で、他者との社交的な交流が難しいことが特徴です。

他者と交流できないので、脳の特定の領域や神経回路の発達が、他の人たちのようには発育しない場合があります。

そして、社交的な活動が制限されてしまうと、手先の器用さといわれる身体の協調性の発達にも影響が及びやすくなってしまうため、不器用さが目立つようになります。

運動のコーディネーションの課題

アスペルガー症候群の子どもは、運動コーディネーションやバランス感覚の発達が優れていないことがあります。

この問題が手先の不器用さに繋がり、日常生活や学校の活動など様々なシーンで困難な場合があります。

精緻なハンドリングを期待される活動においては、特に苦労します。

感覚が統合されていない

アスペルガー症候群の子どもたちは、感覚統合の困難が見られることがあります。これは、五感が十分に連携せず、情報処理が異常なままである状態です。
触覚などの感覚が正しく統合されないことが、不器用さの原因と言われています。

身体の動きを制御するのが難しい

アスペルガー症候群の子どもは、細かい運動を制御するのが難しいです。

手の指の動きや手首の制御などが適切に調整できないことが、指先の不器用さにつながります。そのため、学業や日常生活の中では、手書き文字や服を着る動作などで特に苦労します。

これらの理由が、アスペルガー症候群の子どもが不器用であることの原因となります。

アスペルガーの不器用さからくる困りごと&対処法

では次は、アスペルガー症候群の子どもが、不器用なことで日常生活の中で感じる困りごとを紹介していきます。

アスペルガーの特徴の一つとして、社交的な相互作用が苦手なことが挙げられます。 他者とのコミュニケーションや何かを協力してやり遂げる経験などが不足するため、身体的な協調性が未発達になってしまいます。

手書き文字を書くのが難しい

筆圧の調整が難しい・ペンが上手に握れない

手書き文字を書く場合、適切な筆圧やペンの握り方が求められますが、アスペルガー症候群の子どもは、これらの運動の制御が難しいことがあります。そのため、書いた文字が不安定で読みにくくなってしまいます。

対処法
療法士の指導を受ける
専門のリハビリテーションや療法士の指導を受け、正しい筆圧やペンの握り方をトレーニングします。

特殊な文房具を使う
筆記具やペンの握り方をサポートする特殊な文房具を使い、手の動きを補助してあげます。

文字の大きさがそろわない・文字がバランスよく配置できない

アスペルガーの子は手の動きの制御が難しいので、文字の大きさや配置の一貫性を無視してしまう場合があります。そのため、ページ全体でバラつきが起こります。

対処法
ラインシートで練習する
ラインシートや特殊な紙を使って、文字の大きさや配置を覚えてしまえるよう練習します。

デジタルツールを使う
パソコンやタブレットを活用して文書を作成し、手書きの課題を回避します。

文字を書く空間を上手に利用するのが難しい

行間や文字間のスペースの使い方がわからず、文章全体のバランスが崩れます。

対処法
グリッドノートの利用
文章を書く際にグリッドノートを使用し、適切なスペースを確保できるようにします。

見本を書いてあげる
見本を見せながら、正しい行間や文字の間のスペースの使い方を覚えられるようにしてあげましょう。

ボール遊びに参加できない

手先の動きを調整できないので、ボール遊びは難しいです。

対処法
違う遊びを提案する
例えば、野球だとボールが小さすぎて上手に握れなくても、ドッチボールであれば、つかめる場合があります。友だちに「明日はドッチボールをしない?」と、自分も参加できる遊びを提案しましょう。

特殊な運動プログラムに参加する
アスペルガー症候群に特化した運動プログラムやスポーツクラブに参加し、他の子どもたちと遊ぶ時間を増やします。

友達が作りにくい

不器用であることで、遊びやスポーツに参加できず、孤独感を味わいます。

対処法
社交スキルをトレーニングする
専門家の指導を受け、社交スキルやコミュニケーションの取り方を学びます。

共通の興味を持つ友だちを見つける
子どもが興味を持っている分野や趣味を見つけ、それを共有できる友だちを見つけていきます。

感覚が統合されない

対処法
感覚統合療法
専門の感覚統合療法士の指導を受け、五感の統合を助けるプログラムを受けます。

リラックステクニックを身につける
日常生活の中でリラックできる瞑想や深呼吸などのテクニックを教え、緊張や過敏な感覚に対処できるようにします。

これらの対処法は、家庭で実践できるものですので、親御さんはお子さんの困りごとが少しでも減るよう、練習させてあげましょう。

アスペルガーの不器用さをご家庭で改善する方法

アスペルガーの不器用さを改善するため、ご家庭でも以下のようなトレーングを積ませてあげましょう。感覚統合などは、慣れで上手くできるようにもなります。

1.簡単な手先トレーニングをする

家庭で出来る手先のトレーニングを取り入れましょう。レゴブロックなどを使って、手先の細かい動きを向上させる練習を行います。

2.絵画や手芸をする

絵画や手芸などのアート活動は、手先の動きを鍛えるために良い手段です。細かい線を描く、折り紙を使った作品作りなど徹底的に行うと、手先の制御力を向上させることができます。

3.スマートフォンやタブレット・アプリを活用する

専用のアプリを利用して、手先のコーディネーションや認知機能を強化することができます。タッチスクリーンを使ったゲームやアプリは、楽しみながら手先のトレーニングが可能です。

4.キーボードの活用

文字をキーボードで入力することで、手書きに比べて簡単に文字を表現できます。パソコンやタブレットを使うことで、学習や情報のアクセスが簡単にできるので、効率もアップします。

5.ルーチンにしてしまう

家庭では指先の動きの向上に役立つことをルーチン化してしまいます。見通しのつくことで、子どもは安心して練習できますし、またリラックスすることで能力もアップします。

6.コミュニケーションの練習を積む

不器用さがコミュニケーションに影響を与える場合、視覚的な支援ツールやコミュニケーションカードを利用して、友だちと楽しく交流できるようにします。

これらの方法は、ご家庭の中でも手軽に取り入れることができるので、アスペルガーの子どもが不器用さを改善するのに役立ちます。

アスペルガーの不器用さも、コツコツ練習を積めば前進できる!

アスペルガーの子どもが不器用な原因は、脳の発達と、他者と交流できないことで神経が未発達になってしまうことで起こります。

親御さんはお子さんの困りごとを観察し、何に困っているのか、どうしたら改善できるのか、日頃からお子さんと一緒に考えていきましょう。

困っていることでも改善方法がわかれば気持ちもラクになりますし、親御さんと一緒に考え練習を積むことで、絶望的な孤独感を味合わずにすみます。

親御さんは「不器用だから仕方ない」で済ませず、「じゃあ、こうしよう」「こうしたらどうかな?」と、どんな場合も前進できることを教えてあげてください。

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水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

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