特性の活かし方

発達障害だとなぜ勉強が苦手なの?苦手意識を感じないで勉強する方法

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

「勉強なんか大嫌い!」
「勉強したくないから進学しない」
「テスト前はお腹が痛くなる」

お子さんのことで、こんなお悩みではありませんか?

発達障害の子は日常生活の中でも集団生活の中でも、様々な困難に直面しているので、当然、勉強にも困難を抱え、勉強が嫌いになってしまいます。

とは言え、進学もしてもらいたいし、勉強から逃げてばかりでは将来が心配になってしまいますよね。

そこで今日は、発達障害だと勉強が苦手な理由と、発達障害の子でも苦手意識を感じないで勉強する方法を解説していきます。

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発達障害だと勉強が苦手な理由と対策

発達障害を持つ多くのお子さんが、勉強に困難や苦痛を感じるのはなぜでしょうか?
効果的な対策を講じる前に、まずは各障害が勉強にどのような影響を与えるのかを理解しておきましょう。お子さんに合った支援を工夫する際の助けとなります。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

集中できない・注意できない
効果的に勉強するには、注意力を持続させる必要がありますが、ADHDのお子さんは注意を維持するのが難しく、授業や課題に集中できないことがあります。
対策
勉強時間を短く区切る(例:20分勉強したら5分休む)、朝と夜に1時間ずつ勉強するなどのスケジュールを立てると、集中力や注意力が維持しやすくなります。

じっとしていられない
集中して勉強するには静かな環境が必要になりますが、多動性のあるお子さんは、静かに座っていることができません。場合によっては落ち着きなく歩き回ってしまいます。
対策
勉強環境を工夫し、座りながらできる遊びを勉強机の横に置いてあげましょう。じっとしていられなくなったら、思い切ってトランプやゲームをすすめるのもひとつの手段です。その場合、遊びの時間は必ず区切ってください。また動き回ってしまう子には、散歩や縄跳びなどアクティブな遊びをすすめましょう。

突然、他のことをしたくなる
ADHDの子は、衝動に思い立ったことをしたくなってしまうので、勉強中でもやりたくなれば行動に移してしまいます。そのため、課題に対する計画がめちゃくちゃになってしまうので、結果的に学習進度が遅れ、勉強嫌いの要因となります。
対策
課題を小さなステップに分解し、進捗を可視化しましょう。計画が一目でわかるようにしておくと、計画が狂っても追いつくように勉強すればいいだけです。

自閉症スペクトラム障害

友だちが作れない・集団の中でうまくやれない
学校環境での社交が難しいと、お子さんが友だちを作りにくくなり、グループ活動に参加することが難しくなります。友だちが作れず、孤立感を常に感じていると、学習環境に対してもネガティブな感情が生まれてし、その結果として勉強も嫌いになってしまいます。
対策
小グループでの学習や、人付き合いのトレーニングを通じて、コミュニケーション能力を向上させてあげましょう。

自分の気持ちが伝えられない・相手の気持ちを誤解する
言葉の理解や表現が難しいので、学校や塾などで先生の言っていることが理解できず、情報の取得や意思疎通が億劫に感じられてしまいます。
対策
ビジュアルエイドなど、目で見てわかるものを用意し、情報の伝達や理解をサポートしてあげましょう。

興味あることだけ大好きで、決まっていることが苦手
興味を持っている分野は大好きで、驚くほどの能力を発揮しますが、ルーチン作業や一般的な学習タスクをこなすことは苦手です。
対策
お子さんが興味を持っているテーマや活動を学習に組み込んであげましょう。モチベーションが向上しやすくなります。

学習障害(ディスレクシアやディスカルキュリア)

特定の学習に困難がある
学習障害の子は、特定の学習領域において困難があります。特に読み書きや計算などが難しいので、その科目に対する嫌悪感が生じやすいです。
対策
専門的なサポートを受ける、使いやすいアプリを見つけるなど、アシストテクノロジーを利用し、個別のニーズに対応した学習方法を見つけていきましょう。

困難なことは習得するのに時間がかかる
学習障害の子であれば、通常の学習スピードについていくことが困難なのは当たり前なのですが、みんなのペースに合わせようとすれば学習に遅れが出てしまいます。
対策
個別の学習プランや補助教材を活用して、自分のペースで理解し、知識やメソッドを習得できるようにサポートしてあげましょう。

天才的な分野がある
特定の分野で驚くほど優れた能力を持っているので、他の分野で困難を抱え、苦しんでしまうと、勉強に対して嫌悪感を持ってしまいます。
対策
優れた能力を伸ばしてあげるのはもちろんなのですが、弱点をサポートするための戦略を組み込んだ学習環境を整えてあげましょう。まずは、その子にやる気を出してもらうことが最優先です。

このように、親御さんはまず、お子さんがどうして勉強するのが嫌いなのか、その理由を探りましょう。何か特定の苦手があるはずです。その苦手なことがわかれば、それを困難と感じない様、サポートしてあげればよいのです。

発達障害の子が勉強に苦手意識を感じないで勉強する方法

ここからは、発達障害の子に限らず、勉強が苦手な子ならどんな子でも試して欲しい、苦手意識を感じないで勉強する方法を紹介していきます。
一つひとつ試して、お子さんに合った勉強のやり方を見つけていきましょう。

1. やる気を出しやすい学習環境を作ってみる

明るく快適な学習空間
お子さんが快適に感じ、明るい雰囲気の学習空間を提供しましょう。カラフルなポスターや自分らしいデコレーションを加え、学習が楽しい場所になるよう親子で工夫してみてください。

ポジティブな雰囲気
学習中にはポジティブなエネルギーが重要です。勉強が煮詰まっているなと感じたら、親御さんは笑いや褒め言葉を交えて軽い雰囲気を保ちましょう。

2. 視覚的な学習ツールの活用

目で見てわかるものを用意する
鍵となる概念や重要な情報をフラッシュカードやイラストを使って視覚的に理解させてあげましょう。このようにすると、情報の理解がしやすくなります。

マインドマップで理解する
大まかなトピックから詳細な情報へのつながりを、マインドマップに書いてみましょう。視覚的な整理ができるので、概念が把握しやすくなります。

3. 興味を引く学習素材を選ぶ

興味に合わせたテーマの勉強
お子さんの興味や趣味に基づいて、学習素材を選定します。例えば、好きな動物や興味を持っている分野を組み込むことで、学習へのモチベーションが高まります。

実践的に活動してみる
理論だけでなく、実際の活動や実験を通して学ぶと、お子さんは大いに興味を引かれます。ぜひ実践的な学習活動を組み込んであげてください。

4. 時折、今までのやり方を振り返る

とにかく褒める
成功や努力を具体的に褒め、どの点が良かったのか、楽しく話し合いましょう。このような雰囲気を作れば、改善すべき点についても前向きに取り組んでいけます。

今までの成長を振り返る
過去の成長や進歩を振り返り、お子さんに「ずいぶん出来るようになったね!」「凄すぎる!!」「天才!!」という感覚を与えることが大切です。

5. 学習をゲーム化する

ご褒美もあり
学習の進捗に応じてポイントや報酬を与えることで、学習をゲームのような体験に変えてしまいましょう。ポイントはあとで換金(欲しいものを買ってあげる等)にすれば、張り合いが出ます。

友だちと謎解きゲーム
グループでの学習をゲームに見立て、勉強の謎を解き合いましょう。親御さんたちは、賞品も用意してあげてください。

6. 学習のリズムを考慮したスケジュールの作成

短時間で一気に片づける
長時間の学習よりも短時間の集中を重視し、学習と休憩を交互に取り入れたスケジュールを作成します。

見通しのつく計画を立てる
お子さんたちに授業やタスクの時間を事前に伝え、予測可能なスケジュールを提供してあげましょう。そうすることで、安心感が生まれ、学習に集中できるようになります。

7.必要なコミュニケーションを増やす

学校の先生等と定期的に話す
親御さんは、学校の先生等と定期的に連絡を取り、進捗報告や相談事などコミュニケーションを取りましょう。そのようにしておくと、お子さんの学習状況や課題を共有することができます。

お子さんといろいろ話す
親御さんはお子さんとなんでも話し合うようにしましょう。学習に関する懸念や希望を共有しておくことが大切です。

8. 感情の理解とコントロールのトレーニング

感情表現の練習
感情を言葉で表現する練習や、感情を描くアート活動を通して、感情の理解を深めます。自分の感情を伝えられるようになるとストレスが軽減され、勉強に集中できます。

リラックステクニックを身につける
ストレスや焦りを感じた時に使えるリラックステクニックを教え、感情のコントロールの方法を身につけさせてあげましょう。

9. 成功体験を思い出す

過去の体験をまとめる
お子さんが取り組んだプロジェクトや作品をまとめ、自身の成長を振り返るポートフォリオを作成し、目に付くところに飾っておきましょう。

成功体験をみんなで持ち寄る
友だち同士で成功体験を話す機会を作ってあげましょう。仲間と共感し合える環境があると、辛い勉強時間も乗り越えることができます。

このような方法を組み合わせ、お子さんに合わせて工夫しながら、お子さんだけの勉強法を確立させていきましょう。

発達障害の子の勉強の苦手意識は、アイデアと工夫で乗り切ろう

発達障害の子は勉強に苦手意識を感じやすいですが、お子さんの個性に合わせた方法を取り入れることで、集中力ややる気をアップさせることができます。

まずは、お子さんの特性を理解し、何が苦手なのか見抜いていきましょう。それぞれの障害に特有のポイントをまとめました。

注意欠陥多動性障害(ADHD)特有のポイント

注意欠陥多動性障害(ADHD)の子は、集中力や注意力を持続させることが難しいです。そんな場合は、勉強時間を短くする、思い切ってゲームをして遊ぶ時間を作る等、飽きさせない工夫をしてあげましょう。

自閉症スペクトラム障害特有のポイント

自閉症スペクトラム障害の子は、社交が困難で友だちができず、そのため学習環境にも嫌悪感を抱いてしまいます。そんな場合は、感情を理解するトレーンングを積んで、孤独感から救ってあげましょう。

学習障害(ディスレクシアやディスカルキュリア)特有のポイント

学習障害(ディスレクシアやディスカルキュリア)の子は、特定の分野で優れた能力を持つので、他の分野で困難な目に合うと、学習意欲を失くしてしまいます。強みを伸ばす一方で、弱みをサポートする学習環境を整えていきましょう。

これらの要因を踏まえ、発達障害を抱えるお子さんがポジティブな学習環境で効果的に学べるよう、適切なサポートを工夫していきましょう。
また、いくつものサポート方法を組み合わせ、お子さんにぴったり合った学習の茶方をカスタマイズしていくことも重要です。

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水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

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