特性の活かし方

発達障害の中学生の学習支援法・困りごと別にサポート法を解説!

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

発達障害の中学生は勉強することに困難を抱えている場合があります。勉強が遅れていると感じてしまう状況はお子さんだけでなく、親御さんにとっても心配なものです。

そこで今日は、発達障害の中学生の学習支援法を、困りごと別に解説していきます。

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目次

困りごと別・発達障害の中学生の学習支援法

発達障害の中学生の学習の遅れを少しでも改善していくサポートをするには、まずお子さんの勉強の困りごとを確認しておきましょう。お子さんの特性による行動の特徴を知ると、支援やサポートの方法を工夫することができます。

勉強が遅れている

【原因】集中が途切れる

発達障害の中学生が勉強中に集中が途切れる原因は様々です。ここでは、その主な要因について解説します。

集中が途切れる主な原因
情報処理の困難
発達障害を抱える中学生は、情報の処理に困難があります。例えば、同時に複数の情報を処理することや、瞬時に切り替えて次の課題に取り組むことが難しいことがあります。このようなことが原因で、学習中に集中が途切れてしまうことがあります。
刺激への過敏さ
発達障害を抱える中学生は、周囲の刺激に過敏に反応しやすい傾向があります。例えば、教室内の騒音や視覚的な刺激が過多だと、学習において集中が難しくなります。

長時間の集中が難しい
発達障害の中学生は、長時間の集中が難しいという特徴があります。これにより、通常の学習ペースに追いつくことが難しくなり、勉強が遅れてしまうことがあります。

集中が途切れることのサポート法

タスクを細分化する
大きな課題を小さなタスクに分割し、段階的に進めることで、情報処理の負担を軽減します。これにより、発達障害の中学生でも、より集中しやすくなります。

静かで整った学習環境を整える
学習環境を整え、刺激を最小限に抑えることで、過敏な反応を軽減させます。学習は、静かで整った場所でするように心掛けましょう。

適度な休憩を取る
短い時間での集中が難しい場合、長時間で一気に学習するのではなく、例えば30分勉強して10分休憩をとるなど、短いサイクルで学習する方法が適しています。こうすると、疲れが溜まりにくくなり、効果的な学習が可能です。休憩中にはストレッチや軽い運動も取り入れると、さらにリフレッシュ効果が期待できます。

興味を引く教材
学習内容が興味を引かないと、集中力が途切れやすくなります。興味を引く教材や学習方法を導入することで、お子さんが楽しみながら学べる環境を整えてあげましょう。例えば、興味を持っているテーマに基づいた課題やプロジェクト、ゲーム形式の学習などが有効です。こうしたアプローチは学習意欲を高め、長時間の学習にもつながります。

文章問題だと解けなくなる

【原因】過程がわからない

発達障害の中学生が文章問題に苦しむ理由は、複雑な文章を理解し、問題を解決する過程が難しいからです。

文章問題だと解けないことのサポート法

文章を分解する
長文の中から重要な情報を抜き出し、問題のポイントを理解するために文章を分解します。こうしてあげると、より具体的な問題に焦点を当てやすくなります。

実践的な例を使用する
発達障害があると、抽象的な文章問題を解決するのは難しい場合があります。そこで具体的な例や実生活のシナリオを使って問題を理解しやすくすることで、お子さんが問題に親しむことができます。

問題解決の手順を教える
文章問題に対する一般的な解決手順を教え、スモールステップで進める方法を身につけさせます。これにより、お子さんは問題に取り組む際に迷いにくくなります。

家では解ける問題がテストだと時間切れに

【原因】テスト環境や時間配分

家では問題を解くことができるのに、テストで時間切れになってしまう原因は、テスト環境や時間配分の難しさなどが考えられます。

テストだと時間切れになってしまうことのサポート法

模擬試験の実施
定期的に模擬試験を実施して、本番のテストと同じような状況で問題に取り組む経験を積ませます。これにより、テストの時間配分に慣れることができます。

時間管理のトレーニング
タイマーやアラームを利用して、制限時間内で問題に取り組むトレーニングを行います。時間内にできるだけ多くの問題に取り組む練習をすることで、テスト時の時間切れを回避できるようになります。

計画的な学習スケジュールの作成
テストまでの期間を考慮した学習スケジュールを作成し、適切なタイミングで復習や予習を行うことで、テスト範囲を効果的にカバーできます。これにより、テスト対策がより効果的になります。

先生に疑問を聞けない

【原因】何がわからないか、自分でもわからない

学校の先生や塾の先生に質問することのできる子は稀です。なぜなら、勉強が分からない子は、何がわからないか、自分でもわからないからです。ここがわからないと質問することは不可能と言えます。

先生に疑問を聞けないことのサポート法

質問用紙を使う
授業中にわからないことがあった場合、質問用のメモをとる習慣を身につけましょう。これにより、授業の途中でもっともわからないポイントをメモすることができるので、質問しやすくなります。また、メモを見直すことで、自分の理解を深めることも期待できます。

質問用紙は教師に提出する前に、先に自分で解決策を模索するための手がかりを書き加えることで、主体的な学習の機会を持つこともできます。

質問できる場所を探す
教室外で質問できない場合、職員室など自分なりにリラックスした雰囲気で質問できる環境を見つけましょう。これにより、お子さんは教室内での緊張を解きほぐし、気軽に質問できるようになります。

個別面談の機会を作ってもらう
教師との個別面談の機会を設け、質問が生じたときに気軽にコミュニケーションがとれるようにします。

自分ひとりで勉強できない

【原因】やみくもに勉強してしまう(優先順位がわからない)

自分ひとりで勉強できないことのサポート法

優先順位の設定
to-doリストや週間スケジュールを作成し、お子さんに優先順位をつける練習をさせましょう。これにより、何から始め、どのタスクを優先すべきかが明確になります。また、具体的な期限を設けることで、時間配分も効果的に行えます。

やりたいことや重要なことを色分けし、数字で優先度をつけるなどの方法を取り入れ、お子さんが自分の進捗を視覚的に理解しやすくします。

目標を設定する
短期、中期、長期の目標をお子さんと一緒に設定し、それに向けて進捗を確認することで、計画を立てやすくします。目標が明確であれば、どのタスクに焦点を当て、どのようなスケジュールで進めるべきかが理解しやすくなります。

目標の設定はお子さんの興味や関心に基づいて行うと効果的です。自分で選んだ目標に向けて取り組むことで、モチベーションが向上し、計画的な学習環境が整いやすくなります。

適度な時間勉強できない

【原因】過集中or集中できないことで時間管理が難しい

時間管理が難しいことのサポート法

タイマーメソッドの導入
タイマーメソッドを導入して、適度な時間、勉強することを練習させましょう。短い時間で集中して勉強し、その後に休憩をとることで、リフレッシュ効果が期待できます。

タイマーを使って作業時間と休憩時間を明確にし、お子さんが自分のペースで作業できるようにします。こうしておくと、過集中や長時間の集中が難しい中学生にとって、学習効率が向上します。

リラックス法を身につける
過度な集中を避けるために、リラックス法や深呼吸などのリラックステクニックを教えて、勉強中でも緊張感を和らげられるようにします。

集中しすぎず、適度なリラックス状態で学習できるようになることで、お子さんは勉強に対するストレスを軽減し、よりポジティブな学習体験を積むことができます。

学習環境の整備
適度な音楽や照明、快適な椅子など、学習環境を整備することも重要です。環境が整っていると、お子さんは適度な集中力を維持しやすくなります。

勉強の計画が立てられない

【原因】やり方を知らない

勉強の計画が立てられないことのサポート法

学習カレンダーの導入
週間や月間の学習計画を具体的に立て、その進捗を確認するために学習カレンダーを導入します。お子さんがどの科目にどれだけの時間を割くべきかを明確に示し、計画の実行をサポートします。

カレンダーには予定や課題の締切日、テストなども記載し、お子さんが自分のスケジュールを視覚的に理解できるようにします。

計画の共有
学校の先生と学習計画を共有すると、先生からのサポートも得られるので、計画を実行しやすくします。お子さんが計画をたてる際には、目標や優先順位をしっかりと理解し、サポートが必要なら相談しやすい環境を整えます。

共有された計画を実行する中で発生する問題や障害にも共に対処し、柔軟に計画の修正ができるようにします。計画を立てることが苦手なお子さんにとって、目標達成のプロセスを一緒に歩むことが重要です。

小さな目標の設定
大きな目標を小さなステップに分割し、それを順に達成するような小さな目標を設定することで、計画を立てることが苦手なお子さんでも、進捗を実感しやすくなります。

これらのサポート法を組み合わせて、お子さんが自分の学習をより効果的に計画し、実行できるようにサポートしましょう。計画を立てることは長期的な学習の成功において重要なスキルであり、このスキルを身につけることはお子さんの成長に役立ちます。

ケアレスミスが多い

【原因】単純なミス・書き間違い・特性でそうしてしまう

ケアレスミスが多いことのサポート法

校正チェック
テストや課題を提出する前に、文章や計算を校正する習慣を身につけます。誤字や脱字、計算ミスなどを見逃さないよう、提出前に時間をかけて注意深く文章や計算をチェックすることが重要です。

校正作業をお子さんがしたら親御さんがチェックし、視点を変えることでミスや原因を探ってあげましょう。

確認を念入りにする
問題解決の際に急がず、慎重に確認する習慣を身につけます。急いで解答することがミスの原因となりやすいため、問題や課題に取り組む際には時間に余裕を持ち、各ステップを注意深く進めることが大切です。

細かなミスを防ぐために、計算の手順や文章の理解に徹底的な注意を払うように心掛けます。特に問題の指示や条件を正確に理解し、誤解を避けられるよう気を付けます。

日本語の書き方が違う(誤字・脱字・熟語間違い)

【原因】うっかり・理解不足

日本語の書き方が違うことのサポート法

校正ツールの利用
PCやスマートフォンの校正ツールを活用して、文章を校正する練習を行います。これにより、誤字や脱字を容易に見つけ、正しい表現を学ぶことができます。校正ツールは学習の効率向上に役立つツールです。

ワードカードの活用
誤字や脱字が多い単語を抽出し、それらの単語をワードカードに記載して覚える練習をします。ワードカードを用いた反復学習をすると、正しい表現を徐々に身につけることができるようになります。

また単語の意味だけでなく、正しい使い方もワードカードに含め、文脈に即した表現を身につけます。これにより、中学生は正確で適切な単語の選択ができるようになります。

文章構造の理解
正しい文章構造や表現方法を学び、文章全体を正確に構築する練習をします。標準的な表現や熟語の使い方、文法の基本を理解することで、文章がより明確で読みやすくなります。

文章を書く際には、段落構造や論理展開にも注意を払い、誤りを減らすための基本的な原則を身につけます。学校の先生や家族とのコミュニケーションを通じて、正しい表現を確認し、理解度を高めることが重要です。

早とちりの概念で解く

【原因】特性による勘違い

早とちりの概念で解くことのサポート法

問題の意味を理解する
早とちりを避けるために、問題文や指示を注意深く理解する練習を行います。問題に書かれている内容や何を求められているか見逃さないよう、ゆっくり理解していくような習慣を身につけます。

教師や親がサポートする際には、問題の意味や目的について質問し、お子さんが適切に理解できているか確認してあげましょう。また、困ったときはすぐに質問できるような環境を作ることも大切です。

ステップごとに解決していく
問題解決を段階的に行うことで、早とちりを防ぐ練習をします。複雑な問題に取り組む場合は、手順を確実に踏むような習慣をつけましょう。すると、正確な解答に導かれるようになります。

さらに、問題を小さなステップに分解し、一つひとつのステップを確実にクリアしてから次に進むように指導します。これにより、お子さんは焦らずに問題に向き合い、慎重に解答を導き出すスキルを身につけることができます。

ミスを修正する習慣をつける
早とちりが原因でミスが発生した場合、そのミスを反省し、正確な解答を導くための修正の習慣を養います。過去の誤りを繰り返さないよう、同じ種類の問題に対しても慎重なアプローチを心がけます。

これらのサポート法を組み合わせて、お子さんが抱える学習上の困りごとに適したアプローチを見つけ、さらにお子さんに合うやり方に工夫していくことが重要です。また、親御さんと学校の先生とのコミュニケーションを大切にし、両者によるサポート体制を築くこともおすすめです。

発達障害の中学生の学習支援は、困りごと別にトレーニングしていこう!

発達障害の子は勉強が遅れがちになる場合が多いですが、あきらめずに親御さんや先生の指導の下トレーニングしていくと、徐々に解決に向かいます。
困りごとはお子さんの個性によって様々なので、お子さんの苦手や嗜好にあったやり方を見つけていきましょう。
ここでは代表的な困りごと例とサポート法を紹介していきました。

勉強が遅れていることの原因は、集中が途切れる、文章問題だと解けなくなる、家では解ける問題がテストだと時間切れになる、先生に疑問を聞けないこと等です。

短いサイクルで学習することで、集中を維持しやすくする、興味の持てる題材で学習する、文章問題は段階的に解く、模擬テストで制限時間内に問題に取り組む練習を行うなどの練習を積みましょう。

自分ひとりで勉強できないことの原因は、優先順位がわからずやみくもに勉強してしまう、過集中などで適度な時間勉強できない、勉強の計画が立てられないなどです。

to-doリストや週間スケジュールを作成し、優先順位をつけて練習し、短期・中期・長期の目標を設定し、進捗を確認できる計画を立てる、深呼吸などのリラックス法を身につける、親御さんと学校の先生が学習計画を共有し、サポートを得られるような環境を作っていきましょう。

ケアレスミスが多いことの原因は、単純なミスや書き間違い、日本語の書き方が違う、早とちりの概念で解いてしまうことです。

コンピューターやスマートフォンの補正ツールを活用して文章を補正する練習を行い、誤字や脱字が多い単語をワードカードに記載して覚える、問題解決を段階的に行う練習をして、少しでも早とちりを防いでいきましょう。

なにも難しく考える必要はなく、苦手やできないことを発見したら、それらを「どうしたらできるかな?」と考え、実行していけばよいだけです。
焦らず、親子一緒に取り組めば、お子さんとの信頼関係も深まりますので、楽しい時間になるはずです。

発達障害の中学生は勉強することに困難を抱えている場合があります。勉強が遅れていると感じてしまう状況はお子さんだけでなく、親御さんにとっても心配なものです。

そこで今日は、発達障害の中学生の学習支援法を、困りごと別に解説していきます。

困りごと別・発達障害の中学生の学習支援法

発達障害の中学生の学習の遅れを少しでも改善していくサポートをするには、まずお子さんの勉強の困りごとを確認しておきましょう。お子さんの特性による行動の特徴を知ると、支援やサポートの方法を工夫することができます。

勉強が遅れている

【原因】集中が途切れる

発達障害の中学生が勉強中に集中が途切れる原因は様々です。ここでは、その主な要因について解説します。

集中が途切れる主な原因

情報処理の困難
発達障害を抱える中学生は、情報の処理に困難があります。例えば、同時に複数の情報を処理することや、瞬時に切り替えて次の課題に取り組むことが難しいことがあります。このようなことが原因で、学習中に集中が途切れてしまうことがあります。

刺激への過敏さ
発達障害を抱える中学生は、周囲の刺激に過敏に反応しやすい傾向があります。例えば、教室内の騒音や視覚的な刺激が過多だと、学習において集中が難しくなります。

長時間の集中が難しい
発達障害の中学生は、長時間の集中が難しいという特徴があります。これにより、通常の学習ペースに追いつくことが難しくなり、勉強が遅れてしまうことがあります。

集中が途切れることのサポート法

タスクを細分化する
大きな課題を小さなタスクに分割し、段階的に進めることで、情報処理の負担を軽減します。これにより、発達障害の中学生でも、より集中しやすくなります。

静かで整った学習環境を整える
学習環境を整え、刺激を最小限に抑えることで、過敏な反応を軽減させます。学習は、静かで整った場所でするように心掛けましょう。

適度な休憩を取る
短い時間での集中が難しい場合、長時間で一気に学習するのではなく、例えば30分勉強して10分休憩をとるなど、短いサイクルで学習する方法が適しています。こうすると、疲れが溜まりにくくなり、効果的な学習が可能です。休憩中にはストレッチや軽い運動も取り入れると、さらにリフレッシュ効果が期待できます。

興味を引く教材
学習内容が興味を引かないと、集中力が途切れやすくなります。興味を引く教材や学習方法を導入することで、お子さんが楽しみながら学べる環境を整えてあげましょう。例えば、興味を持っているテーマに基づいた課題やプロジェクト、ゲーム形式の学習などが有効です。こうしたアプローチは学習意欲を高め、長時間の学習にもつながります。

文章問題だと解けなくなる

【原因】過程がわからない

発達障害の中学生が文章問題に苦しむ理由は、複雑な文章を理解し、問題を解決する過程が難しいからです。

文章問題だと解けないことのサポート法

文章を分解する
長文の中から重要な情報を抜き出し、問題のポイントを理解するために文章を分解します。こうしてあげると、より具体的な問題に焦点を当てやすくなります。

実践的な例を使用する
発達障害があると、抽象的な文章問題を解決するのは難しい場合があります。そこで具体的な例や実生活のシナリオを使って問題を理解しやすくすることで、お子さんが問題に親しむことができます。

問題解決の手順を教える
文章問題に対する一般的な解決手順を教え、スモールステップで進める方法を身につけさせます。これにより、お子さんは問題に取り組む際に迷いにくくなります。

家では解ける問題がテストだと時間切れに

【原因】テスト環境や時間配分

家では問題を解くことができるのに、テストで時間切れになってしまう原因は、テスト環境や時間配分の難しさなどが考えられます。

テストだと時間切れになってしまうことのサポート法

模擬試験の実施
定期的に模擬試験を実施して、本番のテストと同じような状況で問題に取り組む経験を積ませます。これにより、テストの時間配分に慣れることができます。

時間管理のトレーニング
タイマーやアラームを利用して、制限時間内で問題に取り組むトレーニングを行います。時間内にできるだけ多くの問題に取り組む練習をすることで、テスト時の時間切れを回避できるようになります。

計画的な学習スケジュールの作成
テストまでの期間を考慮した学習スケジュールを作成し、適切なタイミングで復習や予習を行うことで、テスト範囲を効果的にカバーできます。これにより、テスト対策がより効果的になります。

先生に疑問を聞けない

【原因】何がわからないか、自分でもわからない

学校の先生や塾の先生に質問することのできる子は稀です。なぜなら、勉強が分からない子は、何がわからないか、自分でもわからないからです。ここがわからないと質問することは不可能と言えます。

先生に疑問を聞けないことのサポート法

質問用紙を使う
授業中にわからないことがあった場合、質問用のメモをとる習慣を身につけましょう。これにより、授業の途中でもっともわからないポイントをメモすることができるので、質問しやすくなります。また、メモを見直すことで、自分の理解を深めることも期待できます。

質問用紙は教師に提出する前に、先に自分で解決策を模索するための手がかりを書き加えることで、主体的な学習の機会を持つこともできます。

質問できる場所を探す
教室外で質問できない場合、職員室など自分なりにリラックスした雰囲気で質問できる環境を見つけましょう。これにより、お子さんは教室内での緊張を解きほぐし、気軽に質問できるようになります。

個別面談の機会を作ってもらう
教師との個別面談の機会を設け、質問が生じたときに気軽にコミュニケーションがとれるようにします。

自分ひとりで勉強できない

【原因】やみくもに勉強してしまう(優先順位がわからない)

自分ひとりで勉強できないことのサポート法

優先順位の設定
to-doリストや週間スケジュールを作成し、お子さんに優先順位をつける練習をさせましょう。これにより、何から始め、どのタスクを優先すべきかが明確になります。また、具体的な期限を設けることで、時間配分も効果的に行えます。

やりたいことや重要なことを色分けし、数字で優先度をつけるなどの方法を取り入れ、お子さんが自分の進捗を視覚的に理解しやすくします。

目標を設定する
短期、中期、長期の目標をお子さんと一緒に設定し、それに向けて進捗を確認することで、計画を立てやすくします。目標が明確であれば、どのタスクに焦点を当て、どのようなスケジュールで進めるべきかが理解しやすくなります。

目標の設定はお子さんの興味や関心に基づいて行うと効果的です。自分で選んだ目標に向けて取り組むことで、モチベーションが向上し、計画的な学習環境が整いやすくなります。

適度な時間勉強できない

【原因】過集中or集中できないことで時間管理が難しい

時間管理が難しいことのサポート法

タイマーメソッドの導入
タイマーメソッドを導入して、適度な時間、勉強することを練習させましょう。短い時間で集中して勉強し、その後に休憩をとることで、リフレッシュ効果が期待できます。

タイマーを使って作業時間と休憩時間を明確にし、お子さんが自分のペースで作業できるようにします。こうしておくと、過集中や長時間の集中が難しい中学生にとって、学習効率が向上します。

リラックス法を身につける
過度な集中を避けるために、リラックス法や深呼吸などのリラックステクニックを教えて、勉強中でも緊張感を和らげられるようにします。

集中しすぎず、適度なリラックス状態で学習できるようになることで、お子さんは勉強に対するストレスを軽減し、よりポジティブな学習体験を積むことができます。

学習環境の整備
適度な音楽や照明、快適な椅子など、学習環境を整備することも重要です。環境が整っていると、お子さんは適度な集中力を維持しやすくなります。

勉強の計画が立てられない

【原因】やり方を知らない

勉強の計画が立てられないことのサポート法

学習カレンダーの導入
週間や月間の学習計画を具体的に立て、その進捗を確認するために学習カレンダーを導入します。お子さんがどの科目にどれだけの時間を割くべきかを明確に示し、計画の実行をサポートします。

カレンダーには予定や課題の締切日、テストなども記載し、お子さんが自分のスケジュールを視覚的に理解できるようにします。

計画の共有
学校の先生と学習計画を共有すると、先生からのサポートも得られるので、計画を実行しやすくします。お子さんが計画をたてる際には、目標や優先順位をしっかりと理解し、サポートが必要なら相談しやすい環境を整えます。

共有された計画を実行する中で発生する問題や障害にも共に対処し、柔軟に計画の修正ができるようにします。計画を立てることが苦手なお子さんにとって、目標達成のプロセスを一緒に歩むことが重要です。

小さな目標の設定
大きな目標を小さなステップに分割し、それを順に達成するような小さな目標を設定することで、計画を立てることが苦手なお子さんでも、進捗を実感しやすくなります。

これらのサポート法を組み合わせて、お子さんが自分の学習をより効果的に計画し、実行できるようにサポートしましょう。計画を立てることは長期的な学習の成功において重要なスキルであり、このスキルを身につけることはお子さんの成長に役立ちます。

ケアレスミスが多い

【原因】単純なミス・書き間違い・特性でそうしてしまう

ケアレスミスが多いことのサポート法

校正チェック
テストや課題を提出する前に、文章や計算を校正する習慣を身につけます。誤字や脱字、計算ミスなどを見逃さないよう、提出前に時間をかけて注意深く文章や計算をチェックすることが重要です。

校正作業をお子さんがしたら親御さんがチェックし、視点を変えることでミスや原因を探ってあげましょう。

確認を念入りにする
問題解決の際に急がず、慎重に確認する習慣を身につけます。急いで解答することがミスの原因となりやすいため、問題や課題に取り組む際には時間に余裕を持ち、各ステップを注意深く進めることが大切です。

細かなミスを防ぐために、計算の手順や文章の理解に徹底的な注意を払うように心掛けます。特に問題の指示や条件を正確に理解し、誤解を避けられるよう気を付けます。

日本語の書き方が違う(誤字・脱字・熟語間違い)

【原因】うっかり・理解不足

日本語の書き方が違うことのサポート法

校正ツールの利用
PCやスマートフォンの校正ツールを活用して、文章を校正する練習を行います。これにより、誤字や脱字を容易に見つけ、正しい表現を学ぶことができます。校正ツールは学習の効率向上に役立つツールです。

ワードカードの活用
誤字や脱字が多い単語を抽出し、それらの単語をワードカードに記載して覚える練習をします。ワードカードを用いた反復学習をすると、正しい表現を徐々に身につけることができるようになります。

また単語の意味だけでなく、正しい使い方もワードカードに含め、文脈に即した表現を身につけます。これにより、中学生は正確で適切な単語の選択ができるようになります。

文章構造の理解
正しい文章構造や表現方法を学び、文章全体を正確に構築する練習をします。標準的な表現や熟語の使い方、文法の基本を理解することで、文章がより明確で読みやすくなります。

文章を書く際には、段落構造や論理展開にも注意を払い、誤りを減らすための基本的な原則を身につけます。学校の先生や家族とのコミュニケーションを通じて、正しい表現を確認し、理解度を高めることが重要です。

早とちりの概念で解く

【原因】特性による勘違い

早とちりの概念で解くことのサポート法

問題の意味を理解する
早とちりを避けるために、問題文や指示を注意深く理解する練習を行います。問題に書かれている内容や何を求められているか見逃さないよう、ゆっくり理解していくような習慣を身につけます。

教師や親がサポートする際には、問題の意味や目的について質問し、お子さんが適切に理解できているか確認してあげましょう。また、困ったときはすぐに質問できるような環境を作ることも大切です。

ステップごとに解決していく
問題解決を段階的に行うことで、早とちりを防ぐ練習をします。複雑な問題に取り組む場合は、手順を確実に踏むような習慣をつけましょう。すると、正確な解答に導かれるようになります。

さらに、問題を小さなステップに分解し、一つひとつのステップを確実にクリアしてから次に進むように指導します。これにより、お子さんは焦らずに問題に向き合い、慎重に解答を導き出すスキルを身につけることができます。

ミスを修正する習慣をつける
早とちりが原因でミスが発生した場合、そのミスを反省し、正確な解答を導くための修正の習慣を養います。過去の誤りを繰り返さないよう、同じ種類の問題に対しても慎重なアプローチを心がけます。

これらのサポート法を組み合わせて、お子さんが抱える学習上の困りごとに適したアプローチを見つけ、さらにお子さんに合うやり方に工夫していくことが重要です。また、親御さんと学校の先生とのコミュニケーションを大切にし、両者によるサポート体制を築くこともおすすめです。

発達障害の中学生の学習支援は、困りごと別にトレーニングしていこう!

発達障害の子は勉強が遅れがちになる場合が多いですが、あきらめずに親御さんや先生の指導の下トレーニングしていくと、徐々に解決に向かいます。
困りごとはお子さんの個性によって様々なので、お子さんの苦手や嗜好にあったやり方を見つけていきましょう。
ここでは代表的な困りごと例とサポート法を紹介していきました。

勉強が遅れていることの原因は、集中が途切れる、文章問題だと解けなくなる、家では解ける問題がテストだと時間切れになる、先生に疑問を聞けないこと等です。

短いサイクルで学習することで、集中を維持しやすくする、興味の持てる題材で学習する、文章問題は段階的に解く、模擬テストで制限時間内に問題に取り組む練習を行うなどの練習を積みましょう。

自分ひとりで勉強できないことの原因は、優先順位がわからずやみくもに勉強してしまう、過集中などで適度な時間勉強できない、勉強の計画が立てられないなどです。

to-doリストや週間スケジュールを作成し、優先順位をつけて練習し、短期・中期・長期の目標を設定し、進捗を確認できる計画を立てる、深呼吸などのリラックス法を身につける、親御さんと学校の先生が学習計画を共有し、サポートを得られるような環境を作っていきましょう。

ケアレスミスが多いことの原因は、単純なミスや書き間違い、日本語の書き方が違う、早とちりの概念で解いてしまうことです。

コンピューターやスマートフォンの補正ツールを活用して文章を補正する練習を行い、誤字や脱字が多い単語をワードカードに記載して覚える、問題解決を段階的に行う練習をして、少しでも早とちりを防いでいきましょう。

なにも難しく考える必要はなく、苦手やできないことを発見したら、それらを「どうしたらできるかな?」と考え、実行していけばよいだけです。
焦らず、親子一緒に取り組めば、お子さんとの信頼関係も深まりますので、楽しい時間になるはずです。

発達障害お役立ちBOOK

この資料でわかること

  • 発達障害の子を伸ばす教育とは?
  • 特性に合わせた具体的な教え方
  • よくある困りごとと対応例 など

発達障害の専門家が監修!お子さんをぐーんと伸ばす接し方を徹底解説

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水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

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辛い時や苦しい時は一人で悩まず、まずは私たちゴーイングに相談してください。解決の糸口を必ず一緒に見つけたいと思っています。

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