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文科省認定の「出席扱い制度」知ってる?不登校でも卒業できます

この記事を書いた人

大森 公平 / 家庭教師のゴーイング 不登校サポーター

お子さんが不登校になってしまうと、学校に行かない訳ですから、出席日数が足りなくなってしまいます。

「このままじゃ卒業できないかも…」
「高校進学するのも、中学を卒業できてないと」

親御さんは、このようなことを考え、心配になってしまいますよね。

でも大丈夫です!
先に結論を言ってしまいますが、文科省認定の「出席扱い制度」を使えば、不登校でも自宅学習することによって、出席と認めてもらえて卒業することが可能です。

とは言え、使い方が少し難しい部分もあり、誰にでも適用されると限らない部分もあります。また、使うには自宅学習できることが絶対的な条件になります。
そこで今日は、文科省認定の「出席扱い制度」についての使い方と、不登校の子が自宅学習できるようになる方法を解説していきます。

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文科省認定『出席扱い制度』の詳細解説

出席扱い制度とは?
出席扱い制度は、文部科学省が提唱する教育政策の一環です。この制度は通常の学校に出席できない状況にある生徒たちに、柔軟な学びの機会を提供するために設けられたものです。主に以下の特徴があります。

柔軟な学びの形態

不登校や健康上の理由などで通学が難しい生徒に対して、学習支援を提供するため、通常の学校に出席しなくても学ぶことができる制度です。

文科省の施策の一環

出席扱い制度は、文部科学省の「学校における不登校対策」といった教育政策の一部として位置づけられています。これにより、全国的に統一された方針のもとで実施されています。

出席扱い制度の具体的な要件

生徒が出席扱い制度を利用するためには、一定の条件を満たす必要があります。これらの条件は学校や地域により異なりますが、一般的な要件としては以下のようなものがあります。

出席日数の一定割合の欠席

通常の学校において、ある程度の出席日数が確保されていることが求められます。これにより、出席扱い制度はあくまで一時的な手段と位置づけられています。

学習計画の策定

生徒や保護者と学校が協力して、学習計画を策定することが要求されます。これには教科書や教材の利用、週報の提出などが含まれます。

定期的な進捗報告

学校との連絡が重要視されており、定期的な進捗報告や面談が行われることが一般的です。これにより、生徒の学びの進捗や課題を把握し、適切なサポートを提供することが可能となります。

出席扱い制度と不登校対策

不登校の児童・生徒への対応が改善される一環として、文科省は出席扱い制度を推進しています。これにより、従来の学校への強制的な通学が難しい生徒たちも、個別の学びのサポートを受けながら学び続けることが期待されています。

この制度を活かすためには、生徒と保護者、学校の協力が不可欠です。柔軟な教育環境の構築と、生徒一人ひとりに合わせた適切なサポートが、出席扱い制度が効果を発揮する鍵となります。

出席扱い制度の現状と自宅学習制度の背景

出席扱い制度の現状
出席扱い制度は、不登校や通学が難しい生徒に対する柔軟な学びの機会を提供する制度です。現在の日本において、この制度は文部科学省が不登校児童・生徒への対応として導入しており、全国的に展開されています。ただし、利用可能かどうかは学校や地域により異なります。

自宅学習制度の背景と動機
不登校の子どもたちへの学びの機会提供
不登校の子どもたちは、様々な理由により通常の学校に出席できない場合があります。このような子どもたちにも平等な学びの機会を提供し、学校への復帰をサポートするために自宅学習制度が生まれました。

社会参加の促進
不登校の子どもたちが学び続けることは、将来的な社会参加につながります。自宅学習制度は、これらの子どもたちにも教育機会を提供し、社会的なスキルや知識の獲得を支援することを目的としています。

柔軟な学びのスタイルの実現
自宅学習制度は、従来の学校における通学に依存せず、個々の生徒のペースやスタイルに合わせた学びが可能となります。これにより、学習のモチベーション向上や個別ニーズへの対応が可能となりました。

自宅学習制度の導入背景の変遷
自宅学習制度の導入には時間の経過とともに様々な社会的な変遷があります。過去においては、不登校や学習困難な生徒に対する理解やサポートが不足していた時期もありました。しかし、社会の変化や教育の理念の進化に伴い、不登校児童・生徒への支援が強化され、自宅学習制度の導入が進んでいます。

自宅学習制度は、不登校の子どもたちに平等な学びの機会を提供し、社会参加を促進するために導入された制度です。その背景には、子どもたちの多様なニーズへの対応や柔軟な学びのスタイルの重要性があります。ただし、制度の運用においては学校や地域による異なる取り組みが見られ、これに対する理解と支援が求められています。

不登校の子はなぜ自宅学習できないの?

このように、自宅学習さえできれば、不登校であってもちゃんと出席と認めてもらえて、卒業もできるのに、ネックになるのは、不登校の子は、大抵、自宅学習することが困難なことです。

なぜなのでしょうか?

それは、不登校になってしまう子は、そのほとんどが疲れ切っていて、「何もしたくない」「学校のことを思い出すだけで具合が悪くなる」と、心を病んでしまっている場合がほとんどだからです。
不登校の子が自宅学習できない、代表的な理由を解説しておきます。

社会的な不安や孤立感
不登校の子どもは、学校での社交や人間関係に対して不安や抵抗感を抱いていることがあります。学校は集団での活動が主体であり、その中での人間関係が学びの一部を担っています。自宅学習ではこの社会的な要素が欠け、友達や先生との交流が制限されるため、不安感や孤立感が強まり、学びへのモチベーションが低下することがあります。

学習の遅れや自信喪失
不登校が続くと、学習の遅れが生じ、その結果、自信を失うことがあります。学校に通えない期間が長くなると、学年や教科において遅れを感じやすくなります。この遅れを解消するには、高いモチベーションや自己肯定感が必要ですが、不登校の子どもはこれらを保持しにくいため、学びに対する意欲が低下することがあります。

家庭環境の影響
自宅学習が難しい理由の一つに、家庭環境の影響が挙げられます。例えば、学習環境の整備が不十分、親のサポートが不足している等のことがあると、子どもは学びの場を見つけることが難しくなります。また、家庭内での問題やストレスが、学習への妨げとなることもあります。

学習スタイルの不一致
学校の教育スタイルが不登校の子どもに合わない場合、自宅学習も同様に難しいです。例えば、個別のペースで学びたい子どもが、クラス全体の進度に合わせた学習が求められると、不適切なスタイルでの学習が続くので勉強がイヤになってしまいます。このようなことがあると、学びに対する興味やモチベーションは減退します。

心理的な問題
不登校はしばしば心理的な問題に起因することがあります。例えば、過度なストレス、うつ病、不安障害などが影響して学校への抵抗感や不安を引き起こします。これらの心理的な問題を抱えていると、自宅学習に充分な意欲を持つことが難しくなります。このような場合には、心理的なサポートや専門家の協力が必要です。

不登校でも自分から机に向かうようになるには?

上の項目で紹介したように、不登校の子は様々な理由から自宅学習ができません。ですが、今の状況では「自分ひとりで勉強できない」としても、環境や心理状態のありようが変われば、必ず自ら机に向かえるようになります。
不登校の子どもが自分から学習に向かうようになる、いくつかのアプローチを紹介していきます。

興味を引く学習素材を使う
不登校の子どもには、お子さんの興味や関心がある学習素材を提供することが重要です。興味を持てる内容であれば、学ぶことが楽しくなり、自主的に学ぼうとする意欲が高まります。お子さんの趣味や関心事に合わせた学習素材を選ぶことがポイントです。

子どもの考えや意志を尊重する
学びの方向性や進捗について、子どもに一定の自己選択権を与えることが効果的です。自分で目標を設定し、進捗を管理することで、自己責任感や学ぶことへの積極性が育まれます。このように、子どもの考えや意志を尊重する対応を取ると、自ら机に向かう姿勢が生まれやすくなります。

集中しやすい学習環境を作る
学習を行う環境がポジティブであることも重要です。静かで集中しやすい場所、学びの妨げとなる要素(ゲームやスマホなど)が排除された環境を整えることで、学習への集中力が向上し、子どもが主体的に学ぶ姿勢が育まれます。

学びの成果を実感できる機会を作る
学びの成果が実感できる機会を設けると、子どもは自分の努力が実る様や、達成感を味わうことができます。自ら学ぶことで得たスキルや知識を、実際の場面で活用できる機会を提供してあげると、学びに対するモチベーションの向上につながります。

これらのアプローチは、子どもの個性や状況に合わせて柔軟に使い分けていきましょう。親御さんや周囲の大人が子どもへの理解を示すことで、子どもが自分から学びに向かうステップを踏むことが期待できます。

文部科学省認定『出席扱い制度』の使い方・コツとポイント

学校へ行けない不登校の子と親御さんには、大変魅力的な出席扱い制度ですが、使い方が難しい場合があります。そもそも、自宅学習できることが条件ですから、不登校になった当初の疲れ切った子どもには、到底、厳しいものがあります。

ですが、学校に行かなくなって心身が多少でも癒され、適切な学習環境が満たされてくれば、「じゃあ勉強しようかな」「あれ?自分のペースでやれば勉強って面白い!」と気が付いてくるはずです。
お子さんが自宅学習できるようになったら、さっそく出席扱い制度を使ってみましょう。使い方とコツを紹介します。

担任の先生に相談しよう

最初に、お子さんの状況や自宅学習の進捗について、担任の先生とコミュニケーションをとりましょう。学校の先生に理解してもらうこと、協力体制を築いてもらうことが重要です。

出席扱い制度の要件を確認しよう

各学校や地域によって、出席扱い制度の要件が異なります。要件を確認し、お子さんがその条件を満たしているかを確認しましょう。必要であれば、学校側に要件について詳しく説明を求めましょう。これを念を入れてやっておかないと、せっかくの自宅学習が出席扱いにしてもらえず、勉強したことは無駄にはならないものの、子どものモチベーションが下がってしまいます。

学校と話し合い、学習計画を作っていこう

出席扱い制度を利用するためには、学校と密に連携し、お子さんの学習計画を共有する必要があります。学習の進捗や目標を確認しながら、お子さんに合った柔軟な学びのスケジュールを作成していきましょう。

不安や課題について、オープンに話し合おう

お子さんが自宅学習で課題や不安を感じている場合、それについて学校側とオープンに対話することが大切です。学校や親御さん、お子さんとコミュニケーションを取り、課題解決の方針を共有し、理解を深めていきましょう。

定期的に進捗報告をしよう

出席扱い制度を利用する際には、定期的な進捗報告や学習計画の提出が求められることがあります。これはお子さんの学びの進捗や課題を確認するだけでなく、学校との協力関係を築く上でも重要です。常に学校と二人三脚のつもりでいきましょう。

サポート体制を整える

必要であれば、学校や地域のサポート体制を活用しましょう。専門家や学習支援機関と連携することで、お子さんのニーズに合わせたサポートを得ることができます。

学校にも顔を出してみよう(自宅学習は復帰目的で行う)

自宅学習が一定の進捗を見せ、お子さんが学校に復帰の意欲を示すようになったら、学校に顔を出してみましょう。
そもそも、出席扱い制度は、自宅学習を復帰の一環として行うものです。ですから、学校への復帰を目指していることを明確にし、そのためのサポートを受けることが大切です。
さらに、学校と対話し協力関係を築いていくと、学校への復帰がスムーズに進むことが期待されます。

文部科学省認定の出席扱い制度のメリットは、不登校克服の可能性が高まること!

お子さんが不登校になってしまったとしても、文部科学省認定の出席扱い制度を使えば、自宅学習を出席と認めて貰えて、ちゃんと卒業することが可能です(とは言え、そもそも、義務教育ではほとんど「落第」という形にはなりません。あの手この手を使って学校側も卒業の案件を満たしてくれます)。

ですから、出席扱い制度を利用するメリットは、お子さんのペースに合わせた学びを提供しながら、学校への復帰を目指すことで、不登校克服の可能性が高まることです。無理強いは絶対にしてはいけませんが、お子さんが心身共に回復してきたら、辛い思い出のある学校へ通うのではなく、自宅学習のまま卒業や高校進学を目指していきましょう。

出席扱い制度の要点をまとめておきます。
出席扱い制度は、不登校や通学が難しい生徒に対する柔軟な学びの機会を提供する制度で、自宅学習を行い、一定の条件を満たすことで出席として扱われる制度です。

不登校の子は大抵の場合、ひとりで勉強できません。子どもの興味ある学習素材や、子どもの意志を尊重した学習の進め方で、ポジティブな学習環境を整えていきましょう。

不登校の子が自宅学習できるようになったら、さっそく出席扱い制度を使ってみましょう。使い方のコツは、『担任の先生と連携し、学校における自宅学習計画を進めること』 『制度の要件を確認し、進捗報告を提出すること』 『出席扱い制度を復帰の一環として捉え、学校への復帰を目指すこと』 です。
これらのポイントを踏まえることで、効果的な自宅学習と出席扱い制度の活用が可能になりますから、自分なりに賢く利用していきましょう。

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この記事を書いた人

大森 公平 / 家庭教師のゴーイング 不登校サポーター

メッセージ:
『成績は最悪、自信のカケラもない…』どうしようもなかった僕がここまで来れたのは奇跡でも何でもありません。とは言え、勉強は孤独や退屈になりがちです。そんな生徒達に寄り添って力になりたいです。

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